ロータスを筆頭にフェラーリ、メルセデスなどが開発していると言われている車高調整システムが、2012年から禁止されることとなったようだ。

 金曜日の夜にFIAから各チームに通達された短い書面によれば、FIAの理事会はブレーキング時のライドハイトを管理するコンセプトを通達したという。この『リアクティブ・サスペンション・システム』は、ロータスが開発を進めており、英AUTOSPORTによれば、先週には許可する方向で動きだしていた。しかし、この裁定により、他チームはロータスのシステムを規則違反だとする動きも出てきそうだ。

 このニュースは金曜日、『ザ・フライングラップ』というウェブキャストに対して、ウイリアムズのチーフ・オペレーションエンジニアのマーク・ギランが語ったもので、FIAから書面で受け取ったと明らかにした。

「FIAは車高調整システムのようなシステムを禁止した」とギランはウイリアムズでの車高調整システムについて話が及んだ際、そう明かした。

「我々はシステムについて調査を進めていたんだ。マシンの姿勢が空力に影響が大きいのは明らかで、フロントのライドハイトを低く保てるのは空力的に有利なのは間違いない。ロータスの車高調整システムはアブダビでのヤングドライバーテストで使用され、コーナーでのブレーキング時にフロントの車高を調整するのを助け、空力特性と安定性の向上に寄与していた」

 ロータスが先鞭をつけた車高調整システムについては、フェラーリがFIAに対し独自のシステムを問い合わせており、チーム代表のステファノ・ドメニカリは先週、スキーイベントであるWrooomの会場で、メディアに対し現在FIAからの返答を待っている状況だと語っている。

「そのシステムは、ブレーキング時のスタビリティに関連している。いくつかのチームがFIAに対し書面で確認しているが、我々はこの類のシステムが合法なのか返答を待っているところだ。もちろん、こういったシステムがパフォーマンスの向上に寄与するのか調査も行っている。現状はFIAの動向を注視している」とドメニカリ。

 一方、レッドブルのクリスチャン・ホーナーは、システムの最終的な効果を確信できないとAUTOSPORTに対して語っている。

「他のすべてのものと同様、どのような効果を発揮し、どうマシンに効果を及ぼすかだ。それに、個々のシステムよりもパッケージとして働かなければならない。興味深いシステムだと思うが、私はそれについてコメントする立場にないよ。合法かどうかは近くで見ていないから分からないし、質問があるなら(FIAの)チャーリー・ホワイティングに聞いてくれ」

 ロータスのシステムは機械式で、ブレーキのトルクによって作動する。システムはサスペンションの一部であり、禁止されている可動式の空力装置にはあたらないため、合法であると考えられている。

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