FIAは、FOTAを支持し、FIAを批判した欧州自動車工業会（ACEA）の理事会に対し、コスト削減に反対するのは矛盾しているとして“驚き”を表明した。

　ACEAは先週末、「ACEAは、FIAは、会員、全世界のモータースポーツの競技者、ドライバーたちの声が適切に反映されるよう、体制の見直しなど、統治システムおよびプロセスの近代化、透明化を図る必要があるとの結論に達した」との声明を発表、FOTAへの支持を表明した。
　これに対しFIAは、今の“壊滅的”な状況からヨーロッパの自動車業界を救うためには金が必要だとしながらもバジェットキャップに反対するACEAの考えは矛盾していると示唆している。

「FIAは、FIAのF1におけるコスト削減への取り組みを、欧州自動車工業会ACEAが否定したことに驚きを覚えている」FIAは声明の中でそう記している。
「一方、ACEAは自動車産業部門を健全な状態に立ち直らせるための緊急措置の要請を行ったが、FIAはこれを承認する」
「ACAはその会員が直面している危機を“壊滅的”と表現している」
「従って、F1のマニュファクチャラーが可能な限り経済的に参戦し、同時にこのスポーツが提供するスポーツ上、技術上、マーケティング上の利益を維持することを可能にすることをFIAは目標としている。F1の参戦コストを削減することで、ACEAのメンバーは彼らの主要事業、人件費、運転資金、基本投資、マーケティングプログラム、ディーラー支援へとその節約分を割り当てることができる。これによってこの産業が納税者や株主からの財政支援を求める必要性が低下するであろう」
「FIAは、ポルシェがACEAのF1に関する決議を支持しなかったと理解しており、ACEA事務局に対していかなるメディアの質問に対してもこれを明確にするよう要請した。FIAは、FIAのポリシーについて議論し、可能であれば共通の目的を見つけ出すために、いつでも喜んでACEAの代表との会合を設ける」