FIA会長選に立候補しているアリ・バタネンが、現会長のマックス・モズレーが後任にジャン・トッドを推していることに関し、中立の原則に反しているとして、法的措置をとる可能性をちらつかせている。
今月、モズレーは、バタネンの副会長候補のひとりであるヨルダンのフェイサル王子に書簡を送り、バタネンは選挙活動においてFIAとそのメンバーを侮辱したため会長選で惨敗するだろうと述べると共に、対立候補のトッドが当選した場合には、バタネン側についたすべてのメンバークラブは疎外されることになるだろうと脅しをかけたものと見られている。
モズレーは自分の後任候補としてトッドを強く推しており、バタネンはこれに対して反発している。10月23日の選挙を前に、執行官からFIAに対し、バタネンがモズレーは中立の原則に反しており、これはフランスの法律においては処罰の対象になる犯罪であると申し立てているとの通知がなされた。
しかしモズレーはこの申し立てを否定し、バタネンはモズレーに対して個人的に応援を依頼してきたことがあると主張、バタネンは偽善者だと非難している。
一方でFIAとFIAファウンデーションのシニアメンバーが、トッドのためのロビー活動を行っていることを示すEメールがリークされた。FIAファウンデーションは次回の評議員会会合でこの件に関する対処にあたるとしており、FIAは法に触れることは一切行っていないと主張している。