全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第5戦は、鈴鹿サーキットで43周の決勝レースが行われ、ポールポジションからスタートのロイック・デュバル(NAKAJIMA)が優勝、今季3勝目を飾った。2位は小暮卓史(NAKAJIMA)、3位はブノワ・トレルイエ(LAWSON IMPUL)が入っている。
全日本F3第10戦の決勝レースが終わった後あたりから陽差しが強まり、気温、路面温度ともに今年一番の高温の中でのレースとなったフォーミュラ・ニッポン第5戦。迎えたフォーメーションラップ開始時の気温は29℃、路面温度は43℃。
スタートでは、ポールポジションのデュバルがやや遅れ、2番手スタートの小暮がトップで1コーナーへ。6番手スタートのブノワ・トレルイエ(LAWSON IMPUL)がジャンプアップを果たし、3番手で1コーナーに向かう。4番手には塚越広大(HFDP)、5番手に松田次生(LAWSON IMPUL)と続く。アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)がこちらも大ジャンプを果たし、6番手に浮上した。
しかし、その後タイミングモニターにはなんと5番手の松田にジャンプスタートの表示が! さらにその後5周目には4番手塚越、7番手伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)に同様のジャンプスタートのペナルティが、8周目には今度はリチャード・ライアン(DOCOMO DANDELION)、ロッテラーにもジャンプスタートのペナルティが下り、なんと13台中5台ものマシンがドライブスルーペナルティを受けるという展開となった。
トップの小暮、2番手のデュバルは、序盤から他の追随を許さぬペースで一気に後続との差を付け始める。小暮と3番手トレルイエの差は、9周目にはストレートひとつ分まで開く展開となった。その後、レースはNAKAJIMA RACINGの2台の独走態勢となり、ピットストップも2台ともに20.1秒で盤石。その差は変わらず終盤戦に移っていくこととなった。
しかし、33周目になんとトップを快走していた小暮のマシンに異変が! それまで1分46〜47秒台で走っていた小暮が、1分53〜54秒台に落ちてしまう。これで一気にデュバルが小暮を抜き、3番手を走っていたトレルイエも自己ベストをマークして小暮を追い抜こうと迫る。
ところが、38周目あたりから急に小暮のペースが通常のペースに戻り、なんと40周目にはファステストラップをマーク! これで小暮は2番手をキープ。そのままデュバルがトップで43周を走りきりチェッカー! 小暮が2位でNAKAJIMA RACINGがワンツー。トレルイエが3位に入るも、デュバルにポイントリーダーの座を明け渡すこととなってしまった。
4位は石浦宏明(Team LeMans)。5位は平手晃平(ahead IMPUL)が入ったが、終盤、平手を追い続けていた国本京佑(Team LeMans)と、追いついた松田との間で白熱の6番手争いが展開される。互いにオーバーテイクシステムを活用しながらの白熱のバトルとなったが、なんと最終周の130Rで2台はクラッシュ! 高速クラッシュとなったため心配されたが、松田がこのクラッシュにより、手を骨折している。
※編集部より
速報レポートをお伝えした時点では、松田選手、国本選手ともケガはないとお伝えしましたが、その後の取材で松田選手が手を圧迫骨折していることが分かりました。修正してお伝えします。