FOTAがF1のライバルシリーズ立ち上げの意向を表明したのは、FIA会長マックス・モズレーが突然契約条件を変更したからであるとの推測が浮上してきた。

 先週木曜夜中過ぎにFOTAは声明を発表、F1から離脱し、自らの選手権を立ち上げるつもりであることを明らかにした。
 BBCによると、その24時間前には和解案が基本的なところでまとまっており、FOTAの8チームは、2010年F1に参戦するという契約に合意することになっていたという。しかし翌日の朝に書類手続きに入った時、モズレーは、チームの契約満了時期を2012年から2014年へと変更、これが最後の決定的な一撃となって、チーム側は合意を拒否することになったと見られている。
 こうして、木曜、エンストンにあるルノーF1の本拠で話し合いを行ったFOTAは、離脱の決定を下した。F1を統治するモズレーのやり方が独裁的であり気まぐれであることに対する不満は高まっており、FOTAがF1に残るには、モズレーがFIA会長職から離職する他はなさそうにも思えるが、本人はその可能性を否定している。

 水曜に行われるFIA世界モータースポーツ評議会の会合において、FOTAとフェラーリ会長ルカ・ディ・モンテゼモロ(彼は現在モズレーと敵対関係にあると言われている)は、モズレーの権力の弱体化を狙うようだが、一方ではFIAとFOTAの間で話し合いは続いている。
 FIAのチーフスチュワードでモズレーの右腕であり、チーム側に不人気なアラン・ドネリーは、イギリスGPの日曜朝、シルバーストンのパドックで、ステファノ・ドメニカリ(フェラーリ)、ジョン・ハウエット(トヨタ)、ロス・ブラウン(ブラウンGP)、クリスチャン・ホーナー(レッドブル・レーシング)と会合を行い、和解の道を探った。モズレーは、この4チームは彼の提案を受け入れる可能性があるとし、残りのルノー、マクラーレン-メルセデス、BMWザウバー、スクーデリア・トロロッソは“愚か者”と片付けているという。しかしながらチーム側にとって問題なのは、モズレーが約束を守る保証がないということだ。

 予算を自由に使えるチームはエンジン回転数を18,000rpmに制限され、予算制限を受けるチームが使用するコスワースのカスタマーエンジンは制限を受けないことになり、不公平が生じると指摘されているが、モズレーは書簡において、「これが関連チームにいかなるものであれ競争力のアドバンテージを与えるものではないことを、エンジニアは確認できるであろう」と述べている。しかし、この主張は事情通の人々には否定されている。
 BBCによると、予選ではコスワースエンジンのマシンは、70bhp、つまりパワーで10パーセント、ライバルより勝ることになり、予選では有利になるだろうという。2010年にはレース中の給油が廃止されるため、高回転のエンジンはより多くの燃料を積まなければならず、コスワース搭載車は決勝序盤はペースが落ちることが予想される。したがって、レース序盤はコスワース搭載車がそれ以外のマシンをおさえて走り、その後燃料を消費するに従ってペースが上がっていくため、予算無制限のマシンに対して明らかにアドバンテージがあるということだ。

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