3日、東京・六本木のF1 PIT STOP CAFEで行われた『Motorsport Town Meeting』。NPO法人日本モータースポーツ推進機構が「もっと多くの人にモータースポーツを楽しんでいただきたい」という趣旨で行っているイベントで、第3回目となる今回はJAF Grand Prix SUPER GT & Formula NIPPON FUJI SPRINT CUP 2010をフォーカス。イベントには富士スピードウェイ、GTアソシエイション、日本レースプロモーション3社の代表も登場した。

　2部制で行われた『Motorsport Town Meeting第3回』の第1部では、富士スピードウェイの西川広報部長が登場し、集まった観客にFUJI SPRINT CUP2010のイベント概要を説明。さらに富士スピードウェイ代表取締役社長の加藤裕明氏、GTアソシエイション代表の坂東正明氏、日本レースプロモーション（JRP）代表の白井裕氏の3名が登場し、FUJI SPRINT CUP2010への意気込みを語った。

　富士スピードウェイの加藤代表は、サーキットの現状と周辺状況について「富士スピードウェイへの主要のアクセスルートが全部で7本ありまして、9月の雨で5本が死んでしまい第7戦を中止せざるを得ませんでした。現在道路の復旧に努めまして、7本中1本だけがFUJI SPRINT CUPには間に合わないのですが、あとの6本は全部生きております。本格復旧という形ではなく、回り込んだりして逃げている道もありますが、大きなレースを十分やっていけるインフラストラクチャーを復旧しました。どうぞご安心してお越しいただければと思います」とコメント。復旧が終っていない残りの1本は来年の4月くらいまでかかるとのことだが、FUJI SPRINT CUP時のサーキットへのアクセスは問題ないようだ。

　モータースポーツのお祭りともいえるJAF Grand Prix SUPER GT & Formula NIPPON FUJI SPRINT CUP 2010に関してイベントの推進役の坂東GTA代表は、「新たしいモータースポーツの活性化、新たなジャンルをきちっと作り上げること。そして、ファンへの感謝の意味を持ってなんとかできないかと思ってお祭りを作り上げようというとことで始まりました。しっかり根付いてくれている日本のモータースポーツファンが、一日楽しんで帰ってもらい、もう一度足を運んでもらえるようなイベントに作り上げていかないといけない」と語り、JRPの白井代表も「お祭りという感じでフォーミュラとGT一緒にできるので非常に楽しみにしています。私も坂東さんにお話を頂いたときに共感できる部分があって、なんとかフォーミュラを見てもらいたいという思いもあり、一緒にやらしていただくことになりました。フォーミュラならではの走り、また極限状態での運転技術や勇気なども皆さんの前でお見せできるので、楽しみにしております」とコメント。

　イベント後の囲み取材では、「今回はやれることの半分くらいできたかなって感じ。おふたりには無理難題をいっぱい言いながら、行政に対してもいろいろ言って……。2回、3回と続けることによって、そこにきちっとしたものが出来上がればいい」と語る坂東代表。加藤社長も「最初からいろいろやるとびっくりすから、徐々にね」とコメントし、回を重ねるごとに充実したイベントへの成長が期待される。

“JAFグランプリ”という大きな冠の復活に関して印象を聞かれた3社の代表は、「JAFグランプリと聞いたときに、イメージで浮かんだのはフォーミュラでした。それが復活するんだっていう感覚がありましたね」と白井氏はコメント。

　坂東代表は「JAFの中で国内のレースイベントをやっていて、その中のGTとFニッポンというふたつの筆頭となるレースが一緒にやるのに、それを束ねるJAFがでてこないのもおかしい。レースを束ねているJAFという役目、存在意義を示さなければならない。そこで昔JAFグランプリってのがあったからそれを引っ張り出した。ただJAFグランプリを冠につける場合に、昔作った規則書があって……」とJAFグランプリを出すのにいろいろと苦労があったことを語り、加藤代表は「JAFグランプリという大きなタイトルがついたことで今回うれしいのが、F1開催時に造ったコース上のブリッジ看板にトヨタ、ニッサン、ホンダの3社が広告看板を出してくれる。メーカーさんが提案に乗ってくれるような提案力が、坂東さん中心にあったんでしょうね。我々サイドに提案力がないとね。お客さんと一緒に楽しもうよって提案力が今回メーカーの心も打ったのかなって。あとは天候も今日みたいな青空だといいね」と期待をあらわにした。