シンガポールGPで突然、失速したメルセデスAMG。その理由はシンガポールでは当事者ですら把握できていなかったが、4日後の鈴鹿でのハミルトンの表情を見ると、どうやらその原因は突き止めたようだ。

「くわしいことはもちろん、皆さんには教えられないけど、いくつの原因が複雑に絡み合って招いた結果だったと考えている。そして、その主な要因もすでに突き止めている。だから、シンガポールと同じ問題は起きないと信じている。いずれにしても、シンガポール特有の問題だ」

 メルセデスAMGの失速に関しては、さまざまな噂が挙がっていた。タイヤの最低内圧が上がったこと。メルセデスAMGのマシンが高温のシンガポールでスーパーソフトをうまく使えないなんらかの理由があったこと。メルセデスAMGのエアロダイナミクスの特性が、シンガポール市街地サーキットにあまり適していなかったことなどだ。

 しかし、いずれの要因も、シンガポールGPでメルセデスAMGが突然、失速したことを納得するに十分な理由とはならず、シンガポールGP直後には、こんなとんでもない噂まであがった。それが「タイヤ陰謀説」だ。

 それは、本来使用されるべきスーパーソフトとソフトという2つのスペックが、メルセデスAMGの2台だけ、1ポジション硬いソフトとミディアムだったのではないかというものだ。

 これに関しては、ピレリがリリースを出し、「タイヤにはすべてバーコードがついており、トルコのイズミットにある工場を出た後、それらのタイヤがどのチームに割り当てられ、いつ使われたかはFIAによってすべて監視されており、特定のチームが意図的に不利益を受けることは物理的にありえない」と、全チームに公平にタイヤが行き渡っていることを強調していた。

 さらには、メルセデスAMGのパワーユニットにだけ、なんらかの制限が加えられていたのではないかという噂まで囁かれる始末。

 さすがにタイヤとパワーユニットに関するこれらの陰謀説に関しては、木曜日の会見でハミルトンも「そんな陰謀説を僕たちは信じていない」と、明確に否定。

 ただし、これは裏を返せば、このような陰謀説が飛び出すほど、メルセデスAMGの失速は不可解だということ。メルセデスAMGが鈴鹿で再びライバル勢を席巻する速さを見せるまで、噂は消えないだろう。

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