フェラーリがキミ・ライコネンの残留を発表したことで、パドックの話題は別のテーマに移っている。それはフェラーリのシートに変化がなかったことで、今後ストーブリーグはどうなるかということだ。
アウト・モーター・ウント・シュボルトのミハエル・シュミットは語る。
「フェラーリに代わって鍵を握るのは、ルノーだ。噂どおりルノーがロータスを買収してワークス参戦するなら、ルノーから多額の予算が投入されるのみならず、フランスの総合石油エネルギー企業であるトタルも予算を増やしてサポートするだろう。フランス系チームになれば、ひとりはロマン・グロージャンで継続。その場合、もうひとつが必ずしもパストール・マルドナドとはならないだろう。ロータスがルノーに買収されれば、マルドナドのベネズエラ・マネーに頼る必要がなくなるからだ。そうなると、マルドナドのシートをめぐって争奪戦が繰り広げられるだけでなく、お金に苦しんでいるチームにとってはマルドナドのベネズエラ・マネー争奪戦も始まる」
トップチーム以外で、すでに2016年のドライバーラインアップを決定しているのはザウバーだけ。トロロッソは変更なしの可能性が高く、今後ストーブリーグを熱くするのはロータスの動向と、フォース・インディアと予想できる。
第10戦ハンガリーGPでザウバーがマーカス・エリクソンとフェリペ・ナッセの続投を発表、第11戦ベルギーGPではフェラーリがライコネン残留を発表。第12戦イタリアGPでは、どんな発表が行われるのか。コース上の戦いだけでなく、コース外の駆け引きからも目が離せない。