GP2第7戦スパ・フランコルシャン決勝レース2は、前日のレース1とは対照的に静かな幕開けとなった。2番グリッドのナタナエル・ベルトンの加速が鈍く、アレクサンダー・ロッシが3番グリッドから2番手へ。後方では大きな混乱もなく各車オールージュへと向かっていった。ここで前日の勝者ストフェル・バンドーンは8番グリッドから一気に5位まで浮上している。
続くケメルストレートで、ロッシがポールシッターの僚友ジョーダン・キングに並びかけ、キングはターン5でオーバーシュートして飛び出してしまい、首位をロッシに明け渡してしまう。その後もレーシング・エンジニアリングの2台がワンツー態勢を維持したまま、レースをコントロールしていく。
バンドーンは3周目のケメルストレートでDRSを使い、ジュリアン・リールを悠々とパスして4番手に。11周目には同じようにベルトンをパスして3番手まで浮上してきた。レーシング・エンジニアリングはタイヤのデグラデーションに苦しむ傾向があるだけに、タイヤに厳しいスパで終盤のバンドーンとの対決が見ものと考えられた。
しかし13周目、アーサー・ピックがターン14で単独スピンを喫してコースオフ。グラベルに捕まってしまったため、車両排除のためバーチャルセーフティカーが導入される。翌14周目の終盤に解除されてレースが再開されると、逃げを打つレーシング・エンジニアリング勢に対して、バンドーンはターン18で痛恨のタイヤロック。珍しいミスでフラットスポットを作ってしまい、ペース低下を余儀なくされてしまう。
後方からはミッチ・エバンスが猛追、防戦一方となったバンドーンは最終ラップのケメルストレートでポジションを明け渡し、母国での連続表彰台を逃してしまった。それでも4位でフィニッシュできたことは、チャンピオン争いを考えれば幸いだったのかもしれない。
首位を走るロッシは最後までハードタイヤをうまく労わり、1.5秒後ろに僚友キングを従えて18周を走り切り、今季初優勝。ランキング首位のバンドーンに105ポイントつを付けられているとはいえ、これでランキング2位に浮上した。
3位はエバンスが入り、レース1で表彰台を獲得したアルテム・マルケロフが再び好走を見せて最後にセルゲイ・シロトキンを抜き、5位でフィニッシュした。
レース1でリタイアに終わり、22番グリッドからのスタートとなった松下信治は、前日に接触があった序盤は慎重に行って順位をキープ。その後はバトルしづらいマシン特性に手を焼きながらも少しずつ前走車を抜いてポジションを上げていき、15位でレースを終えた。
「好発進で3つほどポジションを上げましたが、さすがに1コーナーは慎重に行きました(笑)。今日は走れるはずの距離を失うようなことはしたくありませんでしたから。ARTのマシンはダウンフォースをつけていたので、単独で走ると間違いなく速い反面、後ろにつくとグリップを失って走りづらく、抜くのは簡単ではありませんでした。それでも何台かは抜いて、しっかりと学ぶことができました」
レース1のアクシデントで週末を失う結果になってしまったが、難コースにもかかわらず、予選では速さを見せた松下。次のモンツァでは後悔を糧に、さらなる好走を見せてくれるだろう。
