土曜日のフリー走行3回目の最中に、ピレリの広報がメディアセンターでリリースを配りはじめた。記されていたのは、金曜日のフリー走行2回目で起きたニコ・ロズベルグの右リヤタイヤのバーストに関する調査結果だった。その内容は以下の通りである。

1:問題が起きたメルセデスをはじめ、他チームのマシンが使用したすべてのタイヤに関して、構造上の安全性に問題がある兆候は一切見られなかった。

2:ビデオ映像によれば、ロズベルグのタイヤ問題はタイヤの構造に外部的な損傷を受けていることを意味している。

3:他チームを含むすべてのタイヤの品質をチェックしたが、何の異常も認められていない。

 さらに、ピレリのモータースポーツディレクターであるポール・ヘンベリーの次のようなコメントで締めくくられている。

「この結果は、ニコ・ロズベルグのタイヤに何が起きたのか、正確に把握するための調査を行って出されたものである。今回の調査では、いかなる構造保全性の問題も確認できなかった。入手可能な情報とデータに基づき、損傷には外因があったと結論づけられる」

 つまり、この報告書によれば、ロズベルグのタイヤはケメル・ストレートでなんらかの外的要因によってコンストラクション(構造)に達するまで深く傷つけられ、最終的にブランシモンでタイヤがバーストしたことになる。要因として考えられるのはデブリ(破片)であるが、ピレリ関係者は「あそこまでタイヤがバーストすると傷つけられた部分が原形をとどめていないため、特定するのは難しい。調査したが、明らかにデブリを踏んだという証拠は確認できなかった」と話している。

 ロズベルグのセットアップに起因する、という可能性も考えられる。たとえばネガティプキャンバーをつけすぎて、タイヤの内側がブリスターを起こして、そこから構造物が飛び出したのではないかという説だ。フリー走行2回目ではキミ・ライコネンのタイヤにもブリスターが発生していた。だが、この可能性もピレリは否定した。

「ブリスターが起きていたのはライコネンのタイヤだけ。しかも、それは左フロントだ。左回りのコースで右リヤに起きることは考え難い」と、ピレリの広報は言う。

 もうひとつの説は、タイヤの内圧が低かったのではないかというものだ。低い内圧で高速走行した際に起きるスタンディングウェーブによって、タイヤが著しくダメージを負う可能性がある。しかし、ピレリによれば「金曜日と土曜日でメルセデスのタイヤ内圧は変更されていない」という。

 土曜日の走行を終えた時点でタイヤに関する同様の問題は起きておらず、今後もトラブルが起きないことを祈りたい。

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