キミ・ライコネンが2016年もフェラーリに乗ることが決まり、パドックでは新しい噂が広まっている。ライコネンの後釜として、2017年以降にマックス・フェルスタッペンがフェラーリ入りするというものだ。
確かにフェラーリが来季への採用を見送ったバルテリ・ボッタスを、1年後に再び獲得に乗り出すとは想像しにくい。そこでトロロッソのフェルスタッペンが未来の跳ね馬ドライバーとして注目を集めはじめた。
しかし、フェルスタッペンはレッドブルの育成ドライバーだ。彼の将来を決めるのは、マネージャーを務める父ヨス・フェルスタッペンではなく、レッドブル育成システムを統括するヘルムート・マルコである。そのマルコにフェルスタッペンとの契約について尋ねると、フェラーリ移籍の噂話を一笑に付した。
「トロロッソのドライバーラインアップについて、まだ公式発表は行っていないが、すでにチーム内では決定している。2016年のトロロッソは今シーズンと同じ。つまり、マックス(フェルスタッペン)とカルロス(サインツJr.)が来年もドライブする。彼らとは長期間の契約を結んでいるので、2017年にマックスがフェラーリへ行くことはありえない」
さらにマルコは、レッドブルについても言及した。
「ラインアップに変更がないのはトロロッソだけではない。レッドブルも2016年はダニエル(リカルド)とダニール(クビアト)で行く」
フェラーリのシート争いに関して、一時リカルドの名前も挙がっていたが、そのときもマルコは「ダニエルと長期間の契約があるので、移籍はない」と断言。マルコの言葉どおりレッドブルとトロロッソが、すでに続投で決まっているなら、上位チームで2016年のドライバーが未定なのは、ウイリアムズだけとなる。
ウイリアムズはフェラーリ入りがなくなったボッタスだけでなく、フェリペ・マッサとの契約も今季限り。ともに残留する可能性が高いと考えられているが、ウイリアムズが発表を遅らせている真意はどこにあるのか。昨年はチームのタイトルスポンサーであるマルティニの母国イタリアGPでマッサの残留を発表しており、今年も同地で発表する可能性も高い。注目すべきはボッタスとの契約期間で、もしウイリアムズが長期契約を発表すれば、また「ライコネンの後任探し」が再燃するかもしれない。