スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは27日、クラスII(GT300)の参加条件を発表した。ブランパンGTシリーズを運営するSRO(ステファン・ラテル・オーガニゼーション)のBoPを採用したもので、いくつかの車種が昨年から変更されている。

 スーパーGT300クラスでは、ヨーロッパを中心に広く流通しているFIA-GT3規定車両と、日本独自の改造範囲であるJAF-GT規定車両の二本柱となっており、両者のバランスを取る参加条件は戦力差を決める非常に重要なものとなる。

 27日に発表された参加条件でまず注目したいのが、FIA-GT3車両のBoPについてだ。昨年までは『FIA BoP』と表記されていた性能調整表記が『SRO-BoP』に変更されており、SROが設定するBoPが適用されていることが分かる。

 昨年のJAF Grand Prix時と比べ車種ごとに見ていくと、まずマクラーレンMP4-12C GT3が5kg車重が増加。マクラーレンは最大過給圧に変更も受けている。一方、BMW Z4 GT3は10kg車重が減っている。ポルシェ911 GT3Rは車重が5kg減った。ポルシェについては『※20/06VFを使用する場合+10kg』という表記があるが、これはエボモデル用のフロントホイールを指す。

 アウディR8 LMSウルトラについては、車重が15kg減少。アストンマーチン・ヴァンテージGT3も10kg減った。ランボルギーニ・ガイヤルドLP560-4については車重が15kg増加したが、エアリストリクターが43.0×2から49.0mm×2に拡大されている。今回のSRO-BoPの設定で、昨年からBoPの変更がなかったFIA-GT3規定車両はニッサンGT-RニスモGT3とメルセデスベンツSLS AMG GT3という2車種だ。

 一方、JAF-GT規定車両については、エアリストリクターの数値が昨年よりもかなり細かく設定された。また、3車種には共通して最低地上高が50mmに設定された。昨年の開幕時は45mmで、シーズン途中からは53mmに変更されたため、若干昨年末よりは車高が落ちている。また、燃料補給装置の流量を制限する装置もJAF勢には適用された。

 JAF-GT勢を車種別に見ると、ホンダCR-Z GT勢はわずかながらエアリストリクターが絞られている。一方、トヨタ・プリウスGTはややリストリクターが拡大された。また、これはチームの改良によるものと思われるが、ハイブリッド重量が102kgから66kgに減っている。スバルBRZはリストリクターが縮小された。

 昨シーズンはFIA-GT3、JAF-GTの間の性能調整がシリーズ争いに大きく影響を及ぼしたと言っていい。開幕戦岡山はいったいどんな戦力差となるのか、今から楽しみなところだ。

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