IRLインディカー・シリーズ第16戦ブリヂストン インディジャパン300マイルは予選日プラクティス2回目が行われ、スコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ)がトップタイムをマークした。
プラクティス1回目を終えたあたりから、もてぎの上空に雲が張り出してきた。そして正午過ぎから体に感じるかどうかというぐらいの細かい雨粒が落ち始めた。これを受けて、午後3時30分からの予選は3時スタートに繰り上げられた。
午後12時30分からのプラクティス2回目は、厚い雲から時折雨粒が落ちてくる天候の中、ライアン・ハンター・レイ(A.J.フォイト)を先頭に定時にコースインした。ファイアストン計測の気温は21℃、路面温度は29℃で、路面温度は午前中からやや下がった程度だが、気温はかなり下がっている。この第1グループには、トニー・カナーン(AGR)も含まれていたが、午前中のプラクティスでチェッカーフラッグを無視したペナルティで走行開始から10分間の待機をを義務付けられている。
走行開始から勢いある走りを見せていたライアン・ブリスコー(チーム・ペンスキー)が27秒2603をマークする。午前中のカストロネベスのベストタイムを上回るタイムだ。心配された天候は、プラクティス開始30分を過ぎたあたりで車載カメラに雨粒が目立ち始めるようになった。特にターン2付近では雨粒が大きくなり、間もなくイエローコーションに。全車ピットにマシンを戻し、イエローが解除されるのを待つが4分後コースオープンとなり、プラクティスが再開された。
再開後はグラハム・レイホール(NHR)、ダニカ・パトリック(AGR)らが続いてトップタイムをマークするなか、現在ランキング2位のダリオ・フランキッティ(ターゲット・チップ・ガナッシ)が走行時間の終盤、自らの39周目に27秒1389をマーク。チャンピオン争いを演じているポイントリーダー、ブリスコーのタイムを更新。この第1グループのトップとなった。
午後1時15分から第2グループの走行に移るが、天候の心配はなくなったものの、なかなか第1グループのタイムを上回ることなく各ドライバーが淡々と周回を重ねていった。走行時間が残り15分となったところで、この第2グループもデブリコーションとなり、タイムアタックは一時中断。こちらも4分後にグリーンとなって、各ドライバーの記録更新が始まった。
午後のセッションでは、ここまで20番手付近のタイムしか出していなかったエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)がいきなり27秒3732で8番手へと浮上。さらに、ここまで際立った走りを見せていなかった昨年のチャンピオン、ディクソンが走行時間終了直前、自身のこのセッション50周目でトップタイムをマーク。さらに続く51周目にはただ1人平均時速202マイル台に達する27秒0750とさらにタイムアップを果たし、このセッションを終了した。
午後のプラクティスは第1、第2グループの総合でディクソンとフランキッティのターゲット・チップ・ガナッシレーシングがワン・ツー。ダニカ・パトリックが3番手。4番手にはブリスコー、5番手にはもてぎ初走行のマリオ・モラエス(KVレーシングテクノロジー)が入った。この5人と、続くグラハム・レイホールまでが200マイルオーバー。午前と午後を通じては、午前中のセッションでトップだったカストロネベスがこれに続いている。武藤英紀(AGR)は午後のセッションでのベストタイムが27秒5014で、午前、午後を通じての総合で17番手と、アンドレッティ・グリーン・レーシングの4台の中でもカナーンともどもやや苦戦中。ロジャー安川(ドレイヤー&レインボールド)は午前午後を通じて2番目となる103周を走りこんで27秒6662で19番手。松浦孝亮(コンクエスト)はロジャーを1周上回る104周を走って27秒7629で20番手となっている。