インディカー・シリーズに参戦するKVSHレーシングは、所属3年目となるセバスチャン・ブルデーの1台体制にチームを集約し2016年を戦うことを明らかにし、昨シーズンに加入したばかりのベテランエンジニア、ビル・パパスの離脱も発表した。

 昨年は、ブルデーとステファノ・コレッティの2台体制で戦ったKVレーシング。ブルデーは、デトロイトのレース2とミルウォーキーの2戦で勝利するなど活躍を見せ、ランキング10位でシーズンを終えた。一方のコレッティは、最上位8位でシーズン19位と苦しいルーキーイヤーとなった。

 今季のKVレーシングはスポンサー不足により2台体制からブルデーの1台体制で参戦することを決定。さらにブルデーのエンジニアを務めていたビル・パパスの契約解除も発表した。

 デイル・コイン・レーシング時代にジャスティン・ウィルソンの初勝利を掴む手助けをするなど小さなチームを成功に導く手腕を見せていたパパス。昨シーズンからチームに加入し、ブルデーのエンジニアとしてチームに勝利を呼び込んでいた。

「モータースポーツ業界を締め付けているスポンサー欠如のひとつのサインだよ。KVSHのようなチームは、1台体制に戻る必要があるんだ。我々は、昨シーズン終了後にチーム縮小を進め、今季1台体制で集中して参戦することを導けた。適材適所に人材を持っていたと信じていたし、私自身もテクニカルディレクターにポジションを変えていた」とパパス。

 彼は、6日にゼネラルマネージャーを務めるスティーブ・ムーアのオフィスに呼ばれ、契約の解除を伝えられた。

「かなりショックだったよ。スポンサーの欠如のため、より多くのカットが必要だったと言われたんだ。私はインディカーを愛しているんだよ。30年続けてきたが、正直に言って、これは残念なことだ。配られたカードは最大限に活かさないといけない」とコメント。
 パパスは、ブルデーが2016年シーズンにチャンピオンを争うピースの一部だったと考えていたようだ。

「年末に向けて我々が目標としていたのは、セバスチャンに今季のチャンピオンシップに本格的に挑戦する機会を与えることだった。とても悔しいよ。我々は、反対方向に向かっているようだね」

 彼は新たにポジションを見つけて、100回目を迎えるインディアナポリス500マイルレースに参加することに希望を抱いており、デイル・コイン・レーシングの復帰を狙っている。しかし、すでにマイケル・キャノンがエンジニアとしてチームに所属しており、復帰は難しいようだ。

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