NASCAR SPRINT CUP SERIES
第15戦 Heluva Good! Sour Cream Dips 400
開催日:6月19日
デニー・ハムリンが念願の今季初勝利!
カイル・ブッシュも3位フィニッシュ
6月19日(日)、米国北東部ミシガン州ブルックリンのミシガン・インターナショナル・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第15戦「Heluva Good! Sour Cream Dips 400」が開催された。
1周2マイルのミシガンはコース幅も広く、3台、時には4台がサイド・バイ・サイドでの超高速バトルを繰り広げる。また、比較的アクシデントが少なく、燃費レースになることが多いのも特徴。
トヨタ勢では、デニー・ハムリンがここミシガンを得意としており、昨年は第15戦で勝利。第23戦でも2位に入っている。また、カイル・ブッシュも2008年の第15戦で勝利を飾っている。
18日(土)午後1時10分より予選が行われ、デイビッド・ロイティマンが最前列2番手を確保。その後方2列目4番手にブライアン・ヴィッカーズ、8番手にケイシー・カーン、10番手にハムリンが続き、11台の“トヨタ カムリ”が決勝へと進んだ。
19日(日)午後1時17分に2マイルオーバルを200周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。
序盤、8周目と26周目にクラッシュでのイエローコーションが発生し、ピット作業でも若干順位が変動する中、24番手と後方からのスタートを強いられていたKy.ブッシュが序盤から好調な走りでポジションアップ。34周目には3位まで浮上し、トップ争いを展開。ヴィッカーズとカーンもトップ10圏内でのバトルを繰り広げた。
レースが折り返しとなった100周目に、Ky.ブッシュは首位を奪取。その後イエローコーションが出なかったためにグリーン下でのピットとなったが、全車がピットを終えた時点で再び首位に復帰し、2位以下に大きな差をつけての独走となった。
その後もイエローコーションはなかなか出ず、トップ5を走行していたカーン、ヴィッカーズが燃料切れのために脱落。その直後に、クラッシュによるイエローコーションが出され、Ky.ブッシュは給油のためピットへ。しかし、2位以下につけていた10秒もの大差は帳消しとなってしまった。
一方、10番手スタートながら前半戦はペースが上がらず、15位前後を走行していたハムリンは、後半は調整が奏効し、このイエローコーション後は、4位で再スタート。ピット作業でタイヤ無交換の車両がいたため2位に後退したKy.ブッシュと共に首位奪還を狙った。
163周目、最前列のKy.ブッシュが珍しく再スタートを失敗。上位勢に飲み込まれ7位に後退。その後は、最後まで走りきるにはぎりぎりの燃料を考慮しての燃費レースになるかと思われた。
しかし、191周目にこの日5度目となるイエローコーションが発生。これで全車ピットに向かい、残り5周でのスプリントレースで勝負が決されることとなった。ここで2本タイヤ交換作戦を採り、素晴らしいピット作業にも助けられたハムリンが首位に浮上。
再スタート後は、この日好調だったマット・ケンゼス(フォード)の猛追を受けるが、これを凌ぎきり、ハムリンがトップでチェッカー。昨年最終戦までチャンピオンを争いながら、今季は序盤苦戦を強いられたハムリンが、ついに念願の今季初勝利を飾った。
最後6位からの再スタートを上手く決めポジションアップを果たしたKy.ブッシュが3位フィニッシュ。イエローコーションとピットタイミングの不運で20位近くまで順位を落としながらも終盤素晴らしい追い上げを見せたヴィッカーズが10位に入った。
ハムリンは最近の7戦で5回のトップ10フィニッシュを果たすなど調子を上げてきており、今回の勝利でランキングでも9位へと浮上した。
次戦第16戦は6月26日(日)、米国西部カリフォルニア州ソノマのロードコース、インフィニオン・レースウェイで行われる。
ドライバー デニー・ハムリン:
「周知の通り我々はここミシガンを得意としてきた。今日はいつも程には強くは見えなかったかも知れないが、最後は決めることができた。後半の、魔法のような調整で、我々の“トヨタ カムリ”は素晴らしく速くなった。シーズンを戦っていく上で重要なポイントとなる今日のレースで、絶対に流れをつかまなくてはならなかった。“チェイス”が始まるまでのこれからの10週間でもさらに好結果を挙げていきたい。今季からの新しいルールで、“チェイス”に入るためには勝利を挙げるかポイントランキングでトップ10にいなくてはならない。そういう意味でも大きな勝利だ」
