NASCAR SPRINT CUP SERIES
第24戦 Irwin Tools Night Race

開催日:8月24日

マット・ケンゼスが今季5勝目でトヨタはブリストル完全制覇
ケンゼスとクリント・ボウヤーが“チェイス”入り確定

 8月24日(土)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第24戦「Irwin Tools Night Race」が開催された。

 “サンダー・バレー”の愛称を持つブリストルは、1周0.533マイル(約850m)のショートオーバルながら、高いバンク角を持ち、“世界最速のハーフマイル”と呼ばれる。狭く、短いコースでは接触などのアクシデントが多発する難コースである。

 このコースはカイル・ブッシュが得意としており、過去5勝、また、2010年の夏には、同一週のネイションワイド・シリーズ戦、トラック・シリーズ戦の全てを制する前人未踏の「ブリストル・スイープ」を達成している他、今年春の大会でもポールポジションから首位争いを繰り広げ、2位に入っている。今週も既に、トラック・シリーズとネイションワイド・シリーズ戦で勝利を挙げており、3年ぶりの完全制覇に期待がかかった。

 23日(金)に予選が行われ、昨年夏のブリストル戦を制しているデニー・ハムリンが今季4度目となるポールポジションを獲得。ブライアン・ヴィッカーズが4番手、ケンゼスが5番手、マーティン・トゥルークス・Jr.が9番手につけ、11台の“トヨタ カムリ”が決勝へと進んだ。Ky.ブッシュはこの予選アタック中にスピンを喫し、最後尾43番手グリッドから追い上げを図ることとなった。

 24日(土)午後7時53分に、0.533マイルショートオーバルを500周(266.5マイル:約430km)して競われる決勝レースがスタート。ポールポジションのハムリンは首位をキープ。22周目にかわされるも、ケンゼス、ヴィッカーズ、トゥルークス・Jr.と共に上位争いを展開した。

 最後尾スタートからの追い上げを強いられたKy.ブッシュは、狭いコースでの追い抜きに苦戦しながらも、90周目には18位までポジションアップ。

 90周目にこの日2度目となるイエローコーションが出され、上位勢がピットへ向かう中、最初のコーションでピットインしていたクリント・ボウヤーとボビー・ラボンテがコース上に残り、一気に2位、3位に浮上した。

 15位で再スタートを切ったKy.ブッシュは、106周目にバランスを崩したところに後続が接触し、車両後部を破損。イエローコーションとなり、車両を修復したKy.ブッシュは30位以下へと再び順位を落としてしまった。

“トヨタ カムリ”勢最上位につけるボウヤーは、126周目に首位を奪取。しかし、178周目に前を行くKy.ブッシュを周回遅れにしようかというタイミングで、後続から接触されスピン。このアクシデントにラボンテも巻き込まれ、共に大きく順位を落としてしまった。

 これにより出されたイエローコーションでは、多くの車両が4本タイヤを交換する中、2本タイヤ交換を選択したハムリンが3位に浮上。7位で再スタートしたケンゼスは好調な走りで順位を上げていき、236周目に首位に立った。

 レースが折り返しを過ぎた258周目、コース上の異物でこの日6度目のイエローコーション。ここで、ほとんどの上位勢がピットに向かったのに対し、その前のコーションでピットインし、タイミングをずらしたKy.ブッシュがコース上に残り、一気に2位へとポジションアップ。

 一方で、トップでピットアウトしたケンゼスは、ピットロードのスピード違反で首位と同一周回の最後尾、27位まで後退。ハムリンもハンドリングに苦しみ、徐々に順位を落としてしまった。

 333周目のイエローコーションで、ほぼ全車がピットへ。ここでタイヤ無交換という作戦に出たトゥルークス・Jr.が2位へ。ケンゼス6位、ボウヤー8位、Ky.ブッシュ10位で再スタート。

 ブリストルでは、燃料をフルに入れた状態でおよそ140周ほど走れる計算となるため、残り160周ほどでのこのピットタイミングでは、もう一度ピットが必要かと思われた。

 358周目、374周目と立て続けにイエローコーションが発生。しかし、トゥルークス・Jr.をパスし、375周目に首位に浮上していたケンゼスらを含む上位勢はこの2度のコーションでもピットに向かわず、最後まで無給油で走り抜く作戦に出た。

 燃費戦の様相を呈し始めた終盤戦、首位を行くケンゼスの後方では、トゥルークス・Jr.、ボウヤー、ヴィッカーズ、Ky.ブッシュらがトップ10圏内をキープ。438周目にイエローコーションが出されると、トップのケンゼス、ボウヤー、Ky.ブッシュらがコース上に残る一方で、ハムリン、トゥルークス・Jr.、ヴィッカーズはピットへ。

 再スタートが切られた直後の446周目、ハムリン、トゥルークス・Jr.らが巻き込まれる多重クラッシュが発生。車両排除のために4分半にわたって赤旗中断となった。

 レースは残り46周で再スタート。ケンゼスは好スタートで逃げたが、先のコーションでピットに入っていたケイシー・ケイン(シボレー)が新しいタイヤと潤沢な燃料で猛烈な追い上げ。残り13周でテール・トゥ・ノーズ状態となった2台は、サイド・バイ・サイドでの激しい首位争いを展開した。

 コーナーではインに入るケインが前、立ち上がりではケンゼスが再び前に出る、という息をもつかせぬバトルがファイナルラップまで続いたが、ケンゼスは抑えきり、見事トップでチェッカー。今季5勝目を挙げた。ヴィッカーズが4位、カイル・ブッシュが11位でフィニッシュ。

 シーズン最多の5勝目を挙げたケンゼスは、ランキング2位につけるボウヤーと共に、2戦を残して“チェイス”入りを確定した。

 この勝利で、トヨタは今週のブリストル戦を完全制覇することとなった。

 次戦第25戦は9月1日(日)、米国南東部ジョージア州ハンプトンのアトランタ・モーター・スピードウェイで行われる。

ドライバー マット・ケンゼス
「ケイシー(ケイン)は私と首位を争うのに疲れたんじゃないだろうか。我々は今季これまでに2回、1-2位でフィニッシュしている。それだけに彼は勝ちたかっただろう。我々はコースの全てを使って、全力でバトルした。私は燃料もタイヤも最後までもち、彼を抑えきることが出来た。素晴らしいチームのおかげだ。トヨタのエンジンのパワーが私を助けてくれて、楽しいレースを戦えた。ブリストルのナイトレースで勝てたことに感激している」

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