スーパー耐久シリーズ2013
第5戦「SUPER TAIKYU RACE in OKAYAMA」
2013年8月31日-9月1日

気まぐれな雨の中を力走、1-3フィニッシュ達成!

 富士での長期戦から3週間。岡山・岡山国際サーキットでは、8月最後の週末にスーパー耐久シリーズ第5戦「SUPER TAIKYU RACE in OKAYAMA」が開催された。5時間、7時間と長丁場のレースが続いてきたが、今回は3時間のスタンダード戦となる。

 ショートコースの岡山はテクニカルサーキットでもあり、クルマにタフなコースとしても知られる。一方、PETRONAS SYNTIUMチームはチームのホームサーキットでもあるマレーシア・セパンインターナショナルサーキットで開催される「メルデカ12時間耐久レース(MMER)」との同日開催となったため、ドライバー編成を一部変更して岡山戦に挑んだ。なお、今回の3時間レースでは、ピットストップの義務回数が2回。さらにプラチナドライバーの最大運転時間が改訂され、レース距離(時間)の40%までとなった。結果、岡山での最大運転時間は72分となる。

◎8月31日(土)予選日
■天候:雨/曇 路面:ドライ
*予選は、A、Bドライバー合算のベストタイム
■ No. 1:予選4位(3'04.400)
■ No.28:予選2位(3'03.820)

【GT-Rとの激しいポジション争いを展開】
 PETRONAS SYNTIUMチームがサーキット入りを果たした頃、天気予報では台風15号が九州地方に上陸する可能性があるということだったが、幸い31日未明に九州の西海上で温帯低気圧へと変わり、台風上陸・通過の心配はなくなった。

 しかしながら依然として不安定な天候には変わりなく、土曜日の予選も薄曇りの中でスタートすることに。今回、チームではMMERにドミニク・アン、ジョノ・レスター両ドライバーを送り込んだため、各車に2選手を登録。1号車はメルビン・モーと谷口信輝、そして28号車にファリーク・ハイルマンと片岡龍也を擁し、戦いに挑む。

 Aドライバー予選は午後12時45分にスタート。直前に一瞬だけパラパラと雨が落ちたことから、セッション中はウェット宣言が出されたが、各車スリックタイヤのままアタックを済ませている。とはいえ、できる限り早いタイミングでベストラップをマークしようとクルマがコース上に殺到。これにより、レコードラインを確保することが極めて難しい状態となり、慌ただしいアタックコンディションになった。

 1号車のアタッカーはメルビン。着実にタイムアップし、1分32秒850のベストタイムをマークする。終盤、再度アタックしてタイム更新を狙ったが、ブレーキングミスによるコースアウトを喫し、万事休す。大事には至らなかったが、タイムアップは果たせなかった。

 一方、28号車でアタックしたファリークは、最初のアタックで今ひとつタイムアップできなかったことから、一度ピットイン。タイミングを伺って再度アタックに向った。そこで1分32秒733の自己ベストタイムをマークする。一方でライバルである24号車、81号車のGT-R勢がプラチナドライバーによるアタックを行ったこともあり、28号車は3番手、1号車が4番手で予選を終えることになった。

 続いて行われたBドライバー予選。薄曇りの中、午後1時50分にスタートが切られた。1号車の谷口、28号車の片岡の順にコースイン、早速アタックを始める。この2台はお互いを意識するかのようにトップタイムを更新していく展開となったが、アタック終盤、24号車のGT-Rが2台に割って入るベストラップをマーク。これを受け、一度ピットインしてクールダウンしていた両者も再度アタックを行い、自己ベストの更新に成功する。

 中でも28号車の片岡はBドライバートップとなる1分31秒087をマーク。それでも「ベストラップを狙っていたときには黄旗が出てしまったし、31秒087のタイムをマークしたときも、レコードラインではなかったので、コンマ3秒は遅れてしまった」と悔しさを見せた。

 また、1分31秒550のタイムをマークした谷口は3番手に。「ブレーキがトラブっていて、クルマのバランスがあまりよくなかった。なんとかしようとガンバったが、ペースの遅い車両に前を阻まれたりしてうまくいかなかった」とこちらも存分なアタックができなかったようだ。これにより、PETRONAS SYNTIUMチームは2台揃ってセカンドローに並んで、決勝を迎える。

◎9月1日(日)決勝日
■天候:雨 路面:ウェット
■ No. 1:クラス3位 3:01'37.133 / 84周(ベストタイム 1'52.039 / 谷口信輝)
■ No.28:優勝 3:01'31.357 / 84周(ベストタイム 1'50.765 / 片岡龍也)

【度重なるSCランを乗り越え、28号車がシリーズ2勝目を達成!】
 決勝日の朝から泣き空となった岡山国際サーキット。午前8時から30分間のフリー走行中はしとしと雨からスタートし、終盤は本格的な雨へと急変した。1号車はクルマのセット確認を兼ねて谷口がまずコースイン。28号車はスタート担当を予定しているファリークがステアリングを握って走行を開始した。

 早々に1分51秒317のベストタイムをマークした谷口は、ほどなくしてピットイン。不安定なコンディションでのマイレージを増やすべく、メルビンが残り時間いっぱいドライブを行った。また、28号車はセッションの半分を過ぎてファリークから片岡へとスイッチ。2度目のピットインを行った後、セッションが赤旗中断となったため、このままフリー走行を終えている。

 その後、決勝を前に一旦雨は上がったが、午後1時からのスタートを迎える直前、再び強い雨が降り、瞬く間にコースを濡らす。気まぐれな雨との戦いになりそうな雰囲気が漂う中、3時間のレースが開幕。

 ローリングラップを終えてクリアスタートが切られたが、次第に強まる雨に自然とペースが落ちはじめる。すると、4輪駆動のメリットを味方につけたST-2クラスの車両が本領を発揮。GT3クラスをもあっという間に逆転し、レースを牽引。一方でPETRONAS SYNTIUMの2台は4、5位で周回を重ねていく。そんな中、悪条件の中でコースアウトした車両を回収するため、8周目にセーフティカーがコースインする。

 このタイミングでルーティンのピット作業を行うべく、次々と車両がコースイン。慌ただしい展開となる中、28号車は10周を終えてピットイン、そして1号車がその翌周にピットイン、それぞれドライバー交代を行いコースへと復帰した。レースは17周から再開となったが、幸い雨量も減っており、1号車の谷口と28号車の片岡は次々とベストラップを更新し続けながら周回。ベテランらしいレース運びを見せてポジションアップを狙っていく。そしてレース開始から1時間を過ぎて、ついに28号車がトップを奪取した。

 小雨が降り続ける中、1号車谷口も2番手までポジションアップ。ワン・ツー態勢でしばし周回を重ねたが、レース開始から1時間半が経過、41周を終えてまず28号車が、そして翌42周終了時に1号車が2度目のルーティンワークを実施。再び28号車にファリークが、1号車にメルビンが乗り込み、2度目の走行に入る。ガソリン補給だけでタイヤは無交換のまま、コースに復帰したPETRONAS SYNTIUMチームの2台。28号車はトップで順調にレースを牽引し、2位の24号車GT-Rとの差を35-40秒まで広げていく。

 そして1号車は2位の座を狙い攻防戦を展開していたが、2時間を過ぎた午後3時43分、雨脚が一気に強まる中、60周走行時に2度目のセーフティカーがコースインすることになり、バトルは一旦休止へ。そしてレース再開後、逃げる28号車と2位24号車の差は約27秒、また1号車は2秒弱で24号車を猛追する形となり、レースは終盤へと向った。

 だが、チェッカーまで残り約20分の時点で、またもセーフティカーが! およそ13分に渡ってレースがコントロールされた末、残り7分でレースが再開する。逃げる28号車を24号車が5秒強で猛追、一方、3位1号車も4秒弱の差で24号車に背後からプレッシャーをかける。こうして三つ巴となったトップ争いだったが、最後まで各々の意地と意地がぶつかり合うこととなり、ポジションの入れ替わりは見られず。結果、28号車が逃げ切って、トップでチェッカー! 第2戦インジェ以来の勝利を飾ることになった。そして1号車は惜しくもあと一歩及ばず、3位でフィニッシュ。しかしながら、シリーズポイントではトップをキープしており、タイトル獲得に向けてまた一歩前進を果たしている。

◆No.1 PETRONAS SYNTIUM SLS AMG
メルビン・モー(MELVIN MOH)「最後は24号車GT-Rを逆転したかった」
 今回は雨でとても難しいレースになりました。スタート直後はいい感じだったし、24号車のGT-Rを逆転しようと懸命に走りました。最初のセーフティカーでのピットインが遅れたので、ポジションが7番手まで下がったのはツラかったですが、そこから谷口さんがすばらしい走りを見せてガンバってくれました。終盤もまた24号車を逆転しようと力を振り絞りましたが、それが果たせず悔しいですね。勝てるチャンスがあっただけに残念でしたが、でもレースではベストを尽くすことができたし、チームにも感謝しています。

谷口信輝「厳しいコンディションの中、結果が残せて良かった」
 とても荒れたレースで雨が強くなったり弱くなったりと難しい状況になりました。途中、結果としてセーフティカーも3回入り、非常に難しいコンディションだったし、他のチームも苦労してる中で、僕たちはワン・ツー(フィニッシュ)こそできませんでしたが、ワン・スリーでなんとかまとめることができて、結果を残すことができて良かったです。今年のチャンピオンシップもまだ順調に進んでいるので、なんとか残り2戦ガンバって今年もチャンピオンを獲りたいと思います。

◆No.28 PETRONAS SYNTIUM SLS AMG
ファリーク・ハイルマン(FARIQE HAIRUMAN)「勝利に導いてくれたチームにも感謝している」
 表彰台の真ん中にまた立つことができて、ウレシイですね。最初のスティントではいいペースで走ることもできました。一方で、最後のルーティンでは土砂降りの中でドライブすることになり、大変でした。難しいコンディションの中で、片岡さんも素晴らしい走りを見せてくれ、トップでステアリングを受け取ることになりました。最後のスティントはタイヤも無交換でコースインしていたので、コンディションを考えればとてもハードな状況でしたが、GT-Rが背後から迫る中、トップをキープすることができて良かったです。勝利に導いてくれたチームにも感謝しています。

片岡龍也「トップをキープしてチェッカーを受けることができて良かった」
 やっと勝てました! ただ流れとしては2,3回目のセーフティカーがアンラッキーに働きました。レースの流れとしては順当ではなかった気がします。それでもちゃんとトップをキープしてチェッカーを受けることができたのは良かったと思います。ファリークも今日のようなコンディション下で精神的にツラい展開になりましたが、それでも大きなミスもなくチェッカーまで運んでくれたので、良かったと思います。あと、今回クルマのコンディションが予選でも決勝でも良かったので、いいタイムで走ることができました。自分でも気持ち良く走ることができました。結果勝てたし、いい週末になったかなと思います。待った甲斐がありました。上向きな空気の中、鈴鹿に行けるのはいいことです。フラストレーションが溜まるレースが続いた分、うれしいですね。

本日のレースクイーン

渡川ももとがわもも
2026年 / オートサロン
SHIBATIRE
  • auto sport ch by autosport web

    FORMATION LAP Produced by autosport

    トランポドライバーの超絶技【最難関は最初にやってくる】FORMATION LAP Produced by auto sport

  • auto sport

    auto sport 2026年3月号 No.1617

    [特集│技術系SGT関係者 覆面座談会]
    タイヤワンメイク時代の
    スーパーGTを考える

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円