いよいよ15日に予選がスタートするスーパーGT第3戦セパンだが、セパン・サーキットに持ち込まれたホンダHSV-010 GT勢には、スワンネック形状の新リヤウイングが装着された。
スポーツプロトタイプカーやDTMドイツツーリングカー選手権などですっかりお馴染みとなっているスワンネック形状のリヤウイングステー。スーパーGT500クラスでも2011年にレクサスSC430がスワンネック形状のステーを投入したが、今回、HSV-010勢が新たにスワンネック形状のステーを装着した車両を持ち込んだ。
セパンに登場したHSV-010の新リヤウイングステーは、リヤウイング前側から後方にステーが伸び、吊り下げるようなSC430の形状とは異なり、真下から逆ハの字型に伸びるステーから前方に向け湾曲、リヤウイングを前からつかむような形状となっている。
もともとスワンネック形状のリヤウイングステーは、リヤウイング下面を流れる空気の剥離を防ぐ目的で考案されたもので、今回のHSV-010のものはその考え方にも沿っている。なお、このセパン戦では5台のHSV-010のうち、金曜の時点ではウイダー モデューロ HSV-010、Epson HSV-010、RAYBRIG HSV-010の3台だけがこの形状のステーを装着していた。
また、HSV-010勢はフロントのボンネット部分にあるエアアウトレットの形状も、これまでになかった形状のものを導入。これはウイダー モデューロ HSV-010をのぞく4台のHSV-010が装着している。なお、ウイダー モデューロはエキゾースト出口もこれまで同様リヤ一本出しのままだ。
今季のHSV-010勢は、サイドラジエターの廃止以降各チームでさまざまな空力的アプローチが見られており、毎戦非常に興味深い見どころとなっている。新デバイスを投入したHSV-010勢がセパン3連覇を飾るのか……? 明日の予選から楽しみなところだ。