アメリカとアルゼンチンで、USF1のF1プロジェクトが行き詰ったとの報道がなされている。ピーター・ウインザーがドライバーのホセ-マリア・ロペスに、今季参戦は難しいと述べ、ロペスは現在他のシートを探しているというのだ。
ウインザーとケン・アンダーソンは、約20年ぶりのアメリカF1チームとしてUSF1を立ち上げ、2010年F1にエントリーを果たしたものの、ドライバーとしてアルゼンチン出身のロペスと契約を結んだことを明らかにしたほかには最近プロジェクトの進捗状況に関する発表は一切ない。
一方、USF1の本拠があるビルが売りに出されると報じられ、チームの事業開発部門責任者のブライアン・ボナーが離脱したとのウワサが流れるとともに、YouTubeの創立者でありCEOのチャド・ハーレーもチームを離れ、カンポスへのサポートを検討しているのではとの話が出ている。チームの参戦が危ぶまれる中、さらにネガティブな報道がなされた。
ロペスの地元アルゼンチンのメディアが、USF1のプロジェクトは暗礁に乗り上げており、ロペスは他のF1シートを求めてヨーロッパに向かったと報じた。現在残っているシートは、同じく危機が叫ばれているカンポス・メタ1と、エントリーが認められていないステファンGPのみとなっている。
ウインザーは、ロペス、彼の父親およびマネージャーに対して、チームは最初の3戦には出られない見込みで、今季の活動自体を諦めざるをえないだろうと、涙ながらに語ったと報じられている。
ニューヨーク・タイムズは、ある情報筋のコメントを以下のように伝えている。
「極めて単純な問題だ。スポンサーマネーが思っていたようには入ってこなかったのだ。それで活動ができなくなった。彼らは支払いをするのが難しくなっている。サプライヤーへの払いも難しい状態だ」
当初USF1は、今月末にバーバー・モータースポーツ・パークで新車を非公開でシェイクダウンする予定だったが、その後、詳細については発表されていない。