FIA国際自動車連盟のラリー部門責任者ヤルモ・マホネンは、FIAの次世代構想において、WRC世界ラリー選手権の技術規則に“革新的な”変更は加えられないと語った。委員会は2017年のWRC技術規則改定の際に大胆な変更を加える議論をしていたが、いずれの案も棚上げされ、次世代の競技車両は現行車両の進化形に留まる見込みだ。
マホネンは、2017年にハイブリッド技術が導入されるという噂と、トヨタがハイブリッド技術導入をWRC復帰の条件にしているという噂を否定し「ハイブリッド技術がWRCに導入されることは当分無いだろう」と英AUTOSPORT.comに語った。
「トヨタがハイブリッドカー導入を必要としている、というのは事実ではない。様々なメーカーが様々な目標を持っているが、全員が共通した認識を持っている。それはハイブリッド車両でラリーをするのは時期尚早だということだ」
「我々は排気量の異なるエンジンを導入し、燃料流量制限かそれに似たアイデアでバランスを取る案も議論した。しかし、現段階ではとても高価で信頼性に乏しいシステムだという結論に至った。これもまた早すぎるんだ」
「結果として、現行車両が正常進化したもので競技をすることになるだろう」
マホネンは、「私は大きな変化が欲しい。私はいつも会合では600馬力のシルエットカーをラリーで見たいと言うんだ。場は静まってしまうがね……もちろん、これは革命ではないが」と語った。
WRCコミッション代表のカルロス・バルボサは、2014年シーズンが終わるまでに2017年の技術規則を決定する必要があると述べているが、マホネンはそれが不可能であると語った。
「最終決定が少し遅れているのは事実だ。しかし、今月中に大筋を固めて3月のワールド・モータースポーツカウンシルには何かしらを提出する」