WRCスペイン、イベント後記者会見の内容
(抜粋)

●WRCプレイベントカンファレンス出席者
1位:セバスチャン・オジエ=SO(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
1位:ジュリアン・イングラシア=JI(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
2位:ヤリマティ・ラトバラ=J-ML(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
2位:ミーカ・アンティラ=MA(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
3位:ミッコ・ヒルボネン=MH(MスポーツWRT)
3位:ヤルモ・レーティネン=JL(MスポーツWRT)
ヨースト・カピート=JC(チーム代表、フォルクスワーゲン・モータースポーツ)

Q:
セバスチャン、おめでとう! この二度目の世界タイトルを獲ることで自分のペースを裏付けるものになると言っていたが、今の気分は?
SO:
もちろん、とてもいい気分だよ。ただ運がよかっただけじゃないことを証明するのは、すべてのチャンピオンが目指すことだ。誰だって速さを裏付けたいと思うし、今年はそれがターゲットだった。タイトルを一回獲るのも難しいが、それを守るのも難しいといつも言っているが、今年はいろいろな意味でその通りだった。理由のひとつが、僕の右にいる人(ラトバラ)。今年はかなり強かった。最終的にその差が数秒しかない接戦もたくさんあった。今季は本当にエキサイティングだったし、このラリーで勝って二度目のタイトルを決められて、とてもうれしいよ。

Q:
この週末は何を思いながら走っていた?
SO:
フランスでは本当に悔しかったし、今回はモチベーションも自信もすごく高まっていた。でも、初日のグラベルは少し心配だったんだ。デイ1ではいいギャップが築けた。びっくりしたよ。マキシマムでプッシュして、マシンもすごく楽しめた。そこから、ラリーはさらにハードになった。何も考えずにプッシュしている時は悪くないけど、ラリーをコントロールすることは難しくなった。ヤリマティがターマックでものすごかったからね。強いペースを維持しなくちゃならなかったから、ラリー運びには満足しているよ。エゴとしては、もう少し速く行きたいんだけど、自分に言い聞かせなくちゃならなかった。「OK、この週末で一番大切なのはチャンピオンシップだ」と。そして、それを自分で受け入れることができたことで、最終的にベストの走りになったんだ」

Q:
素晴らしいシーズンになったが、序盤は少し不安定だったね。
SO:
今季は難しい局面もあった。メンタルで少し弱いところがあったし、ラリーの将来についても心配させられて、モチベーションが本当に落ち込んだ。そんなことがあっては、100%での力は発揮することができない。心配することはなさそうだと言う人がいたとしても、少しでも気が逸れるようなことがあってそれが解消されないと、物事が間違った方向へ進んでしまう。最も重要なことは、僕がそれを乗り越えたっていうことだ。たくさんの人が支えてくれて、今に集中できるようになった。今季はそれでもハッピーだった。

Q:
ジュリアン、どう思う?
JI:
今日はダニエル・エレナの誕生日なんだ。これで、自分の2度目のタイトルを獲得した日を忘れないでいられるよ!

Q:
個人的には、今年についてはどんな気分だったか。
JI:
より素晴らしい成果を得られたことの気持ちが大きいかもね。簡単に勝てたことなんかなかった。コーナーひとつひとつがバトルだった。いいレッキをして、すべての要素でいいパフォーマンスをしなくてはならなかった。苦しい時もあったし、ドイツとフランスでは最悪だった。感情としては、今年は少し苦しかった。ヤリ、ミーカと激戦になるとも分かっていたしね。最後までもつれると思っていたから、素晴らしい成果だ。

Q:
ヤリマティ、最後まで戦い切ったが、彼らを苦しめた。
J-ML:
チャンピオンになりたかったら、あきらめてはいけない。戦わなくちゃならないんだ。ウェールズまでタイトル争いを持ち越したかったけど、うまくいかなかった。セブとジュリアンの金曜日の滑り出しは素晴らしかった。僕は…どこだか分からないけど、ラリーがスタートした時はこの星にいなかった。フィーリングが最悪で、最悪のドライビングだった。気持ちの中では、ターマックに向けては準備は万端だった。フランスの後、ラリーレジェンドに出て舗装を1000km走ったから、グラベルのモードに戻るのが難しかった。

Q:
決してあきらめなかった。
J-ML:\fそうだね。戦い続けると固く決めていた。ドライビングではとてもいいムードだったし、全体としてはこれまででベストのシーズンだった。こんなにうまく進んだシーズンはないよ。4勝して、具体的にタイトル争いに初めて絡んだ。ひとつめの目標は達成したから、次はそれに届くことが目標だ。

Q:
ラリーGBではまたグラベルの感触を取り戻さなくてはならない。
J-ML:
そうだね、好きなイベントの一つだ。新しいステージもあるし、楽しみにしているよ。去年は少し苦戦したけど、今回はいいところを狙いたい。セブはとてもリラックスしているからすごく速いだろうし、ミーク、ミッコも死ぬ気で攻めるだろうね!

Q:
そして来年は?
J-ML:
自分の中で改善しなくてはならないところは分かっている。ポーランドやポルトガルでは走りがイマイチだった。でも、課題が見つかれば、それに対応していくことができる。

Q:
ミーカ、タイトルを獲りたかっただろう。結果について気分は?
MA:
通常の状況だったら、ラリーで2位に入ったのだからかなり喜んでいいはずだが、今回は笑顔を作るのが少し難しいね。もちろん、タイトル争いを展開するのは初めてだが、達成できなかったから、来年はもっとハードに挑む。今年は4勝して、シーズンほとんどでリザルトが安定していたから、来季はタイトル獲りはもっともっとやりやすくなるはずだ。中央ヨーロッパのグラベルスペシャリストが、ここで舗装のスペシャリストと戦うのは、不公平な気分だよ!

Q:
今日は素晴らしいペースを見せていたが、気を引き締めた?
MA:
いいや。金曜日の日中サービスで言ったように、今回ほどマシンの中で不満を感じたことはなかった。ダスト?ダストは問題ないが、グリップが足りなかった。楽しくなかったね。土曜日午前の舗装では、本当に素晴らしいフィーリングだった。

Q:
ミッコ、ここまでポディウムから離れていたが、何がきっかけになった?
MH:
たぶんタイムだけを考えていた、そうすることにしたんだ。僕にとっては新タイヤはとても合っていた。いいタイムも出たしね。タイヤにムースがある時は、タイヤのコンストラクションはソフトになるので、それが僕には合っていた。僕はいつも固いコンストラクションに苦戦していたようだ。グリップレベルではいいフィードバックが得られなかった。今ではタイヤはいつも動いていて、自分も自信を感じるし、マシンもこのタイヤに合っている。グリップのことを考えなければ、ハードにプッシュできるんだ。

Q:
50kmステージでは、とてもいいリズムだった。
MH:
ずっといい感じだった。最初の25kmは、何度も走ったことのある区間だった。その区間を通過して、そのまま最後まで走り切った。アンドレアス、マッズとはいいバトルになったし、ダニとのバトルも制した。ポディウム争いに向けてとてもモチベーションが高まっていたし、ようやくそれができた。

Q:
そのペースはどこに隠れていた?
MH:
ここでもどこでも、いいペースは持っていたが、週末を通して安定していなかった。大変な戦いに挑まなくてはならなかったが、これでコ・ドライバーズ選手権で誰が3位になるのか、面白くなってきた。ヤルモは、アンドレアスのコ・ドライバーに2ポイント先行している。僕のことはいい。今はヤルモのことが大切だ!

Q:
その3位を狙っているヤルモは、この結果についてどう思うか。
JL:
素晴らしいよ。戻ることができて最高だ。グラベルはとてもよかったが、走行順が4番手なのは大変だった。上位に対してはわずかにアドバンテージがあったけど、この程度のアドバンテージにしては、ダストのリスクが大きかった。ミッコm言ったように、新しいタイヤにはみんな以上にうまく対応できた。4kmステージからいい感じだった。

Q:
あの安定感はどこに消えたと聞いたが、消えたことはないと言った。
JL:
もしかしたら安定感はなかったのかもしれない。ポーランドとフィンランドでは最悪だったが、ドイツとフランスはよかった。ミスもしたが、調子がよかった時はマシンが不調で、マシンに問題ない時は僕たちがミスをした。いい年じゃなかったね。

Q:
ヨースト、ドライバーズ、マニュファクチャラータイトルを手にした気分は?
JC:\fここまで素晴らしいシーズンになった。特にセブとヤリマティのバトルはよかった。今週末はその素晴らしさが際立った。2人とも最高のパフォーマンスを見せてくれた。セブは金曜日に砂利を掃きだった。それからヤリマティの猛追は見事だった。我々はチームに真の4人のチャンピオンを抱えている。

Q:
そこにアンドレアスはいないが、彼も優勝は間近?
Q:
イエス。残念ながらパンクでセブやヤリマティとは争えなかった。仕方がない。セブはタイトルを決めなくてはならなかったし、ヤリマティはタイトル争いを持ち越すために戦っていた。これほど激しい争いはない。アンドレアスはまだ成長過程だが、勝てるレベルは目前だ。

Q:
来年は3人が揃って残留だ。来季はタイトル争いが激しくなる?
JC:
タイトルを争っているドライバーは他にもたくさんいるが、我々はいい位置につけている。クルーやテクニカルスタッフはそのまま、何も変更はない。モンテカルロまでに新しいマシンのホモロゲーションを受ける。

記者席からの質問:
ドイツ、スポーツオート
マーカス・スティア

ヤリマティ、舗装で速さをつかめる日を待っていると言っていたが、このような形で表れると思っていたか?
J-ML:
いい質問だね、マーカス。いいや。2008年、ストバートで走っていた時、舗装のパフォーマンスが不足していた。フォードではフランソワ・デュバルとミッコがメインドライバーだった。以来、舗装でのパフォーマンスに苦戦し、それを改善するように努力を始めた。でも、グラベルより舗装がよくなるとは…こんな形で果たせるとは思いもしなかったよ。何かを学んでいる時は、何かが少し犠牲になる。たぶん、すべてをまたひとつにできるようにしないといけないんだろうね。

Q:
そしてセブ、ラリーの今後を危惧してメンタルで落ち込んでいた。WRCコミッションのミーティングでは、ラリーは何かてこ入れを行う可能性があるとしている。
SO:
今のまま、っていうのがまさに僕たちが望んでいなかったことだ。選手権をリードしたら、2日間、道を開けるはめになり、ラリーによっては勝てるチャンスがなくなってしまう。選手権リーダーが次のラウンドで勝つチャンスを与えてもらえないスポーツなんて、他に聞いたことがない。この件を支持してくれた人、僕を支えてくれた人に感謝している。オーストラリアでは、タイトルをヨーストに捧げた。でも、今回は僕の奥さんに捧げたい。毎日、僕の気持ちに立って、たくさん支えてくれた。

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