いよいよ今週末に迫ったWTCC世界ツーリングカー選手権日本ラウンド。10日(木)、初開催のツインリンクもてぎに臨むホンダのガブリエル・タルキーニとティアゴ・モンテイロ、シトロエンを駆る2014年王者のホセ・マリア・ロペスに今回のもてぎでWTCCデビューを飾るニコラス・ラピエール、そしてトム・コロネルの5人が都内で会見を開いた。
2008年に岡山国際サーキットでスタートし、昨年まで鈴鹿サーキットで開催されていたWTCC日本ラウンドは、今年からホンダのもうひとつのホームコース、ツインリンクもてぎで初の開催を迎えた。
関東地方で初めて行われるWTCCとあって、これまで以上の盛り上がりが期待される今週末のもてぎは、ドライバーにとっても2か月という長いサマーブレイク明けで挑むチャレンジングな一戦となる。
この日の都内はあいにくの雨模様で、もてぎのある栃木県は現在記録的な大雨に見舞われているが、集まった5人は降りしきる雨のなか増上寺をバックに写真撮影をこなすと、もてぎでのレースに強い意欲を示した。なかでも彼らがまず口にしたのは、日本でレースができることの喜び。もてぎへの抱負を語る5人は、それぞれが日本への思いを込めて週末の健闘を誓った。
昨年、鈴鹿のレース2で勝ったことを素直にうれしいと振り返ったホンダのタルキーニは、「ホンダとして日本で勝つことがとても重要」だと語る。
「もちろん、レース2よりもレース1の方が重要かも知れないけどね。でも今は(母国の)イタリアで走っていない僕にとってホンダで走れるホンダのホームレースが僕のホームレースなんだ。まずは予選のトップを目指し、レースでもトップを目指したいと思っているよ」
チームメイトとして同じ思いを口にしたティアゴ・モンテイロは、もてぎでの事前テストが今週末のパフォーマンス向上につながることにも期待を寄せている。
「日本は第2のホーム。先月は本当のホームレース(ポルトガル)を走ったが、日本は大事な国で特別な国。一年を通して日本を訪れることで、日本のファンと触れ合うこともたくさんあるから、日本が大好きなんだ。もてぎは全員にとって初めてだからいいチャレンジになる。僕らはここですごくいいテストができたし、このレイアウトは僕らにとっても若干のアドバンテージになると思う。それをうまく使って必ずいい結果を出したい」
日本への思いなら、ホンダのふたりにも負けないのが過去に日本で長くレースを戦い、ホンダのドライバーとしても走ったトム・コロネルだ。
「僕は5年間日本に住んでいたし、ホンダでも長く走った。僕にとってもホームサーキットだし、ホームカントリーだと思っている。僕は全日本F3でもフォーミュラ・ニッポンでも勝っている。スーパーGTでも走って、ホンダでの2003年もてぎでは優勝も飾った(G'ZOX NSX/伊藤大輔&コロネル)。本当に思い入れがたくさんあるんだ」
「僕はオランダ人だけど、やっぱり日本で走れることが素晴らしいこと。今回のもてぎではコレクションホールを訪問するのを非常に楽しみにしているんだ。素晴らしいコレクションをたくさんの人にも見て欲しい。日本のブランドが日本で走ることが大事だし、以前に無限で走っていた時も訪れて、本田宗一郎さんががんばっていた歴史を確かめることができて、とても感動した。日本は僕にたくさんのパワーを与えてくれる。だから今週末もベストなパフォーマンスを発揮したいと思っているよ」
一方、彼らの強力なライバルとしてフランスのシトロエンを駆るホセ・マリア・ロペスも、日本は昨年チャンピオンを決めた地。思いは特別だと言う。
「昨年は別のサーキット、環境だったが、チャンピオンを獲得したし、いい思い出しかない。なによりも再び日本に来れたことがうれしい。本当に日本が大好きだからね」
今回のもてぎがWTCC初レースとなるニコラス・ラピエールは、昨年までトヨタ・レーシングのワークスドライバーだった。彼は夏のポールリカールでのテストがきっかけでラーダから残り4戦を託されることになったが今シーズンに関しては学習になるという。それでもラピエールは、新たなチャレンジの舞台が日本であることに喜びを感じている。
「今はひとつひとつを学びながら慣れていきたい。普段走っているクルマとは大分違うからね。でも僕のWTCCのキャリアが日本でスタートすることは、とてもうれしく思っている。みんな知っているように僕はトヨタで走っていて日本の事はよく知っているし、日本のファンが大好きなんだ。だから、またここからスタートが切れることを光栄に思っているよ」
今週末のもてぎは、11日の練習走行を皮切りにスタート。12日(土)のフリー走行と予選で幕を開け、13日(日)に初の決勝を控える。
なお、現在甚大な被害が広がっている栃木県だが、ツイリンクもてぎでは今のところ11日(金)は通常通りの営業を予定しているという。
