ルイス・ハミルトンは、昨年は自分を応援してくれたファンの気持ちが今はジェンソン・バトンに向いているのも理解できるとして、自分は気にしないと述べた。

 2008年にタイトルを獲得したハミルトンだが、今季はマシンのパフォーマンス不足のため低迷、一方、バトンは新ブラウンGPで開幕戦から快進撃を続け、現在ランキングトップに位置している。
 英デイリー・メール紙のインタビューにおいて、ハミルトンは次のように語った。
「別に気にしないよ。世の中ってそういうものだから」とハミルトン。
「人は勝者が好きなんだ。サッカーでもそうだけど、勝っているチームを応援するのが好きな人たちはいる」

 一方、ワールドタイトルを獲った後、自分に対する人々の見方は変わったかと聞かれたハミルトンは、プライベートで彼が派手な生活を送っているとメディアが報じるため、人々はそれを信じてしまうだけで、自分の生活はぜいたくではないと主張した。
「人は記事に書いてあることを信じてしまう。たとえば、僕はボートを買ったと言われているけれど、実際僕はボートを買おうと思ったことなどない。レンタルしただけなんだ。僕はお金を浪費してなどいない。時々は彼女をどこか旅行に連れて行ったりはするし、確かに他の人たちよりいい旅行ができるだけの余裕もある。でも僕のライフスタイルは派手なんかじゃない」
「(イギリスからスイスに移住したけれど)僕の立場になったら誰もがやるだろうことをやっているだけだ。映画に行こうとすると、必ず大勢の人々が寄ってくる。普通の生活などできないんだ。だから、普通の暮らしをするための安全策をとらざるをえない。今いるところでは普通の生活を送れるから、満足しているよ」

 メルボルンでスチュワードに対して偽証をした件について聞かれたハミルトンは、人はミスをするものであり、自分は神ではなくひとりの人間にすぎないと述べた。
「完璧な人間などいないとしか僕には言いようがない。僕は人間だ。レースをしているとスーパースターになり、神か何かのように見られるけれど、僕はそうではない。特別な力など持っていない。どこからともなく現れて名を成した、ひとりの普通の人間にすぎない。僕だってどこかに行かなきゃならない。僕がひとつミスをすれば、タブロイド紙が騒ぐ。それだけのことだ」

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