2008年のシンガポールGPにおけるルノーの不正疑惑がF1にとって大きなダメージを与えるのではないかという各方面からの懸念、指摘に対して、バーニー・エクレストンは、F1はこれまでにも様々な出来事に直面し、その都度乗り越えてきたとし、今回の件も同様に乗り越えられるだろうと語っている。
“シンガポール-ゲート”はF1界での最新スキャンダルであるが、その他にも、マクラーレンのスパイ疑惑、FIA会長マックス・モズレーの性醜聞、今季開幕戦でのマクラーレンおよびルイス・ハミルトンによるスチュワードへの偽証、FOTAとFIAの分裂騒動など近年多くの事件が起こっている。
さらにホンダ、BMWの撤退、シンガポール-ゲートの結論次第では最悪撤退が予想されるルノーといったマニュファクチャラーの減少も危機の始まりだという声も聞こえてきている。
しかし、そういった意見に対してエクレストンは「F1はこれまでに、もうダメだと言われたような事件があっても立ち直ってきた」とイギリスのメディアに対して反論。「アイルトン・セナが亡くなった時に終わっていたはずだし、ミハエル・シューマッハーが引退した時にも終わっていたはずだ」。
「何度も終わりを迎えて(そこから立ち直って)いるので、本当に終わるのがいつなのかはわからない。少なくても今回の件では終わることはないだろう」
また、エクレストンはルノーを離脱したフラビオ・ブリアトーレのことについても、「最近彼は、私に言ってきたんだ。私のようにこの年になってもF1カーで遊んでいたくはないってね。そういう意味では、その心配はなくなったということだ」と冗談交じりに、遅かれ早かれF1界から去っていただろうと語っている。
