タイヤから見たインドグランプリ
P ZeroシルバーとP Zeroイエロー、高温のインドへ
2012年10月26日-28日デリー

グランプリ概要:
今週末、今年で2回目となるFormula Oneインドグランプリが開催されます。ピレリは昨年同様、P Zeroシルバー・ハードタイヤとP Zeroイエロー・ソフトタイヤを持ち込みます。しかし、今年のコンパウンドは昨年よりも軟らかくなっており、昨年のブッダ・サーキットでの経験と実データもあるため、昨年よりも保守的ではない姿勢で臨むことが可能となります。したがって、より接戦のレースが展開されることになるでしょう。

ピレリが最も軟らかいコンパウンドの組み合わせを持ち込んだ韓国グランプリと比較して、インドではタイヤに非常に大きな負荷が課せられます。30°Cを超える高い気温の下、いくつもの負荷の要因が指摘されます。コースレイアウトには、有名なトルコのターン8に似た、バンクのあるターン10などのタイヤに大きな横荷重を課す高速コーナーが複数存在します。レーシングラインをキープするために必要な最大限のグリップが求められるコーナー出口では、左フロントタイヤには4Gの加速Gがかかります。その一方で、コーナーを通過する6秒間、タイヤは横方向の荷重を受け続けており、タイヤの摩耗が増大します。

特にラップの序盤には大きな高低差があり、ターン4入口での3.6Gの減速Gとともに、タイヤには縦方向の荷重が課せられます。1km以上のメインストレートは、シーズン中でも最長のストレートのひとつです。タイヤトレッドの温度はラップ中に100°Cを超えますが、ストレートエンドではかなりクールダウンされます。

サーキットは年間であまり使用されていないため、週末を通して大幅な路面の改善が予測されます。マシンがグリップを求める際、ダーティーな路面は過度のホイールスピンを招き、この点も摩耗を増大させることになります。しかし、ブッダ・サーキットの路面は非常にスムースなため、デグラデーションは抑制されます。

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター
ポール・ヘンベリーのコメント:
「昨年のインドグランプリは、素晴らしい雰囲気の中で行われ、我々は非常に暖かい歓迎を受けました。したがって、再びインドを訪れることを一同楽しみにしています。今年はサーキットについて昨年よりも理解しているため、より保守的でないタイヤ選択を行い、性能と耐久性に関してバランスの取れたハードタイヤとソフトタイヤを持ち込みます。サーキットレイアウトは、シーズン後半戦で最も我々のタイヤに厳しいもののひとつです。そして、今回がハードとソフトの組み合わせが登場する今シーズン最後の機会となります。この組み合わせは、バルセロナ、イギリス、日本で使用されました。このことからも、このサーキットの厳しさを伺い知ることができます。ブッダ・サーキットは、オーバーテイクのチャンスが増えるように設計されており、我々のタイヤ設計フィロソフィーの背景にある目的のひとつと共通しています。チャンピオンシップ争いの佳境で、アクション満載のレースへ向けて万全を期したいと思います」

ドライバーのコメント
ナレイン・カーティケヤン(HRT):
「昨年のタイヤ選択は、当然のことながら少し保守的だった。でも2012年型のコンパウンドは軟らかくなっているから、今年は昨年とは違う展開になりそうだ。サーキットのレイアウトは素晴らしい。ターン1と最終コーナーを除いて一般的なコーナーがほとんど無いから、タイヤにはチャレンジングだね。1速で走行するターン3出口では、もしスロットルを我慢できないとリアタイヤを痛めてしまう。ターン5-6では、ターンと減速を同時に行うため、出口ではトラックぎりぎりを走行することになる。ターン8-9と13-14のS字のように、200km/hを超えるスピードのまま5速で走行するコーナーもある。最後に、終わりが無いように感じるターン10では、200km/h近くのスピードで6秒以上もステアリングをロックしなければならず、左フロントタイヤには大きな負荷がかかる。とても忙しいラップだけど、路面は粗くないから摩耗はあまり問題にならないと思う。2つのコンパウンドでロングランを行う金曜日が待ち遠しいよ。目的は、重い燃料でのソフトのパフォーマンスを見出すことだ。もちろん、僕にとってカレンダー上で最も楽しみなレースだ。チャンピオンシップの行方がまだ分からない状況ですごく盛り上がっているし、すべてのドライバーと関係者がインドを楽しめることを祈っているよ」

ピレリ・テストドライバーのコメント
ハイメ・アルグエルスアリ:
「ブッダ・サーキットのレイアウトは、Formula Oneの中でベストなもののひとつだと思う。また同時に、タイヤにとって最もタフなもののひとつでもある。昨年、ここでは予選の結果も良かったし、8位でフィニッシュした良い思い出がある。低速、中速、高速コーナーと長いストレートがミックスされたレイアウトは興味深い。ほとんどのコーナーが特殊とも言えるもので、例えばラップ終盤のシケインは5速で入っていくんだ。こんなことはめったに無いよ。多くの長いコーナーの存在が、インドでタイヤに最も大きな負荷を課す。高速での方向転換による連続的な横荷重も存在する。最大限のグリップが必要で、タイヤを適切にマネージしないとグレイニングが発生するリスクもある。ハードとソフトはとても良い組み合わせだ。ハードは決勝にはぴったりだし、タイヤを適切にケアすれば1ストップも可能だと思う」

テクニカルノート:
・昨年、選択されたコンパウンド間の性能差はラップあたり2秒近くであった。しかし、今年は性能差が大幅に縮小され、上位チームの大半がハードタイヤでQ1を通過できると予想される。
・昨年、ブッダ・インターナショナル・サーキットのアスファルトは新設の状態だったが、1年を経て路面の特性が改善された可能性がある。新しいサーキットではアスファルト内のオイルが徐々ににじみ出し、路面上に滑りやすい層を構成する。しかし、時間の経過とともにこの層は消滅し、グリップが向上し、より粗い路面となる。
・インドのピットレーンは約600mで、Formula Oneで最長の部類に入る。タイヤ交換時のタイムロスが大きくなるため、レース戦略を組み立てる際の重要な要素となる。


 

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