2011年1月25日
桜井孝太郎選手、ニュージーランド『トヨタ・レーシングシリーズ』
5戦連続完走するも、第6戦はクラッシュ、リタイアに終わる。

各位

 F1で活躍する小林可夢偉選手に続き、ヨーロッパを戦いの場として見据える若きサムライ、日本人最年少BMWスカラシップドライバー、桜井孝太郎選手(16歳)が、ニュージーランド最高峰のレースシリーズ、『トヨタ・レーシングシリーズ』に挑戦。舞台をティマルへと移して戦われた第4戦、第5戦と連続完走を続けたものの、残念ながら第6戦はスタート直後の多重クラッシュに巻き込まれ、初のリタイアを喫しました。

 インバーカーギルでの開幕戦~第3戦を終えて、チームは一旦、美しい湖の麓、クィーンズタウンへと移動し、短い休暇を取ったあと、第4戦~第6戦の舞台となるティマルへと移動しました。約700キロに及ぶ旅の疲れをものともせず、さっそく水曜日にはピットを設営し、マシンを準備し、コースウォークへと取りかかります。

 舞台となるティマル・インターナショナル・レースウェイは、オーバルコースをベースに、S字コーナーとヘヤピンを組み込んだ超高速コース。コース幅も狭く、ランオフ・エリアも狭いため、かなり危険な印象を受けました。桜井孝太郎選手にとって、過去に経験したサーキットの中で、最もハイスピードコースかも知れません。

 木曜日のフリー走行開始から、不安定な天候もあって赤旗が続出。全開でいく高速コーナーが多いため、攻めていって限界を試す以外にありません。桜井選手もデータロガーをチームメイトと比較しながら、ブレーキングの開始位置を数10センチ単位で詰めていく、慎重なドライビングを強いられました。

 しかし、得意なウェット路面で4番手タイムをマークしながらも最終コーナーでクラッシュ。右フロント部分にダメージを負ってしまいました。

 土曜日の予選ではその時点で6番手タイムをマークし、さらにタイムアップを狙ったアタックラップ中にスピン、クラッシュ。S字コーナーの切り返しでアクセルをオンした瞬間にコントロールを失い、激しくタイヤバリアに突っ込みました。赤旗が提示され、予選は一時中断。チームは必死の修復を試みますが、決勝スタートに間に合うかどうかが危ぶまれるほどダメージは大きく、予選再出走は不可能でした。昨年のチャンピオン、ミッシェル・エバンス選手がただひとり57秒台に突入した以外は、ほぼ全員が58秒台に並ぶ激戦。桜井選手は最終的に13番手にとどまりましたが、予選中の赤旗の原因を作ったペナルティで最後尾スタートとなりました。

 第4戦は、なんとか修復がかなったマシンで参加しましたが、セットアップをする時間もなく、直線でも左にハンドルを切って走らねばならない状態のマシンと苦闘することになりました。それでも3周目には9番手までポジョションをアップしたものの、次第にハンドリングが悪化し、最終的には10位完走に終わりました。

 第5戦は13番手スタートから着実にポジションをあげて10番手を走っていた時に、後続車からヒットされてコースアウトし、ポジションダウン。再び追い上げを開始しますが、12位でフィニッシュ。悔しいレースとなりました。しかしチームメイトのGP3ドライバー、イバン・ルカシェビッチ選手が5位入賞を果たし、リバースグリッドで迎える第6戦のフロントロウを獲得。チーム全体のムードは上昇気味でした。

 レース後にデータロガーをチェックしたところ、最後のヘヤピン手前の高速コーナーまで、イバン選手と桜井選手は1000分の1秒差しかなく、第6コーナーでの攻めすぎがタイム差の原因であることが判明。大きなジャンプアップに期待を寄せて、第6戦のスタートを迎えました。

 第6戦決勝。素晴らしいスタートで4台ほどのマシンをパスした桜井選手は、逆にスタートの良さが仇になり、多重クラッシュに巻き込まれ、わずか200メートルでリタイア。最後まで勝利の女神に見放されたティマル戦でした。イバン選手が2位入賞を果たし、チームの実力を証明したのが、唯一の救いとなりました。

●桜井孝太郎選手のコメント
「フリー走行からアタックし、クラッシュ。そこからすべての歯車が噛み合わなかったレースでしたが、経験の無い僕は、慎重にいくよりも常に攻めの走りをする必要があると思って、本気で攻めた結果です。だから自分で判断してやった事に後悔はしていませんが、このミスがなければもっと良い結果が出せたと思うので反省もしています。ここからの後半戦は自分より少しでもレベルの高いドライバーと様々な場面で戦い、自分自身のレベルを高めていきます。そして最後は勝ってステップアップして見せます。応援宜しくお願いします」

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