総合4番手につけたのは、ヒュンダイのティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20 Nラリー1)だ。同6番手でデイ2を迎えた彼は激しい4番手争いのなか、午前中のループを終えた時点でグループの最上位に浮上した。クルマのバランスの悪さを「悪魔」と表現したベルギー人は、競技2日目終了時点でトップから47.8秒遅れている。
そんな彼のチームメイトであるオット・タナク(ヒュンダイi20 Nラリー1)は、SS8でクレイグ・ブリーン(フォード・プーマ・ラリー1)を2.5秒差で逆転しトップ5入りを果たした。ヌービルとのギャップは8.9秒だ。
ハイブリッドシステムのトラブルを抱え総合7番手となったガス・グリーンスミス(フォード・プーマ・ラリー1)にとって、この日は特別な1日となった。今季フル参戦2年目を迎えた彼は、SS7でオジェとローブのセバスチャンコンビを抑えてステージベストタイムを記録。自身のキャリア初となるステージウインを飾った。
一方、チームメイトのアドリアン・フルモー(フォード・プーマ・ラリー1)はラリー1規定採用後のリタイア第1号となってしまった。フランスの新星はSS3の12km地点で左コーナーを曲がりきれず、ハイスピードのまま土手に激突。その勢いでクルマは崖下に転げ落ち大破、無残な姿となった。彼とコドライバーのアレックス・コリアに怪我がなかったのが幸いだ。
TOYOTA GAZOO Racing WRT・ネクストジェネレーションから2022年のWRCにフル参戦する勝田は、前日から1ポジションアップの総合8番手で2日目のラリーを無事に終えた。総合9番手はカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)、20歳のオリバー・ソルベルグ(ヒュンダイi20 Nラリー1)が続くトップ10オーダーとなっている。
22日(土)のデイ3は、競技2日目よりもさらに遠く西に離れたフランスの山岳地帯で合計5本のSS(SS9~13)を走行する予定だ。このうちSS11と再走ステージのSS13では路面の積雪、または凍結が予想されている。なお、デイ2に続きデイ3も日中のフルサービスは設定されず、タイヤフィッティングゾーンでの作業のみ許可されている。そんな競技3日目に行われるSSの合計距離は92.46km、リエゾン(移動区間)を含む1日の総走行距離は592.85kmだ。







