このダブルヘッダー初戦のトラック上では、ニコ・ ロズベルグ率いる初代王者ロズベルグ・Xレーシング(RXR)、ヨハン・クリストファーソン/ミカエラ-アーリン・コチュリンスキー組がファイナルのトップチェッカーをくぐっていた。

 そのため表彰台で2位のシャンパンファイトを繰り広げたNo.99 GMCハマーEVチップ・ガナッシ・レーシングの面々は、意気揚々と会場を後にした後にRXRのペナルティでアメリカ・チームの初優勝が確実なものになったことを知らされた。

「表彰台の周りで『ペナルティ裁定があるかもしれない』という噂は聞いていたの(笑)」とプライス。「でも当時は初めての表彰台だったから、ただその瞬間を楽しみたかった。後で(優勝を)知ったとき、それは感情的で信じられないほどの感覚だったわ。チームがペナルティを受けずに勝ちたかったかって? それは確かにそうだろうけれど、レースでは何でも起こり得るし、私たちはそこにいるよう準備を整えたのも事実よ」

 その言葉どおり、この日のCGR『No.99 GMCハマーEV』は、敗者復活の“Crazy Race”からファイナル最後のひと枠を確保していた。

「昨年は不運にも見舞われ、弱者としてスタートした後、私たちは自分の仕事を切り詰め、ストイックに上を目指してきた。あの日はクレイジーレースに勝たなければならず、これは大きな挑戦だったわ。理想的とは言えないグリッド位置からスタートしたけど、ミスなく走ることができ、すぐに決勝レースに集中することができた。ちょっとした幸運を掴んだと言っても過言ではないわ!」

 現在、プライスとルデュックのふたりは37ポイントと大きなビハインドではあるものの、ランキング首位RXRを追走する2番手につけている。残り2ラウンドで「意味のある」挑戦者になることを希望している。

「現在はRXRがかなりポイントをリードしており、2位にはあと2チームが迫っているから、最後までバトルになると思う。だからこそ、私たちはベストを尽くすだけ。そして私自身、オフロード・レーサーとしての本能を引き継ぎ、証明したいだけなの。このエクストリームEではどんなことでも起こり得る。準備は万端よ!」

 この後のチャンピオンシップは南米で初のイベント開催を予定し、9月24~25日にはチリのアントファガスタで『Copper X Prix』が、11月26~27日にはウルグアイに向かい、プンタ・デル・エステでの最終戦『Energy X Prix』が争われる。

第2戦では40km/h上限のドライバースイッチゾーンで速度超過2秒のペナルティを受けながらも最初のFPから最速とし、イベント制覇に向け幸先よくリードを奪った
第2戦では40km/h上限のドライバースイッチゾーンで速度超過2秒のペナルティを受けながらも最初のFPから最速とし、イベント制覇に向け幸先よくリードを奪った
「エクストリームEで優勝しチップ・ガナッシ・レーシングの歴史を作ったことは、おそらく私のキャリアハイライトね。リストの1番上にあると言わざるを得ないわ」とプライス
「エクストリームEで優勝しチップ・ガナッシ・レーシングの歴史を作ったことは、おそらく私のキャリアハイライトね。リストの1番上にあると言わざるを得ないわ」とプライス

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