また、パワーステージに照準を合わせて最終日に臨んだロバンペラは、石畳の非常に滑りやすい路面も含まれるこのラリーの名物“ケンメルベルク”のステージで、狙いどおりステージベストをマーク。初日のクラッシュによるデイリタイアの結果、総合順位はふるわなかったが、パワーステージの優勝によってボーナスの5ポイントを獲得してみせた。

 デイ1でのトランスミッションのトラブルによる遅れから着実に順位を挽回してきた勝田は、デイ2よりもひとつ順位を上げ総合5位で難しいターマックラリーをフィニッシュした。なお、今戦を終えた時点で、開幕戦モンテカルロからここまでの全ラリーで総合10位以上のリザルトを残しているのは、勝田ただひとりとなっている。

 チームを率いるヤリ-マティ・ラトバラ代表は、「2台の選手達が表彰台に上がり、この週末を締めくくるのにふさわしい結果になった」と第9戦イープル・ラリー・ベルギーを総括した。

「我々には速さがあったし、昨年よりも競争力があり、クルマも好調だった。ただ、うまくいかなかったことが少しあっただけだ。エルフィン(・エバンス)は優勝まであと一歩と迫り、いいラリーを戦った。今朝もとてもいい走りをしたが、今日はステージが4本しかなかったため優勝には届かなかった」

「エサペッカ(・ラッピ)の走りは完璧だった。それはまさに、この週末我々が彼に求めていたものであり、(88ポイントのリードを保った)マニュファクチャラー選手権争いにおいて大きく貢献してくれた。また、カッレ(・ロバンペラ)は金曜日に残念なことになってしまったが、その後も強い気持ちを持ち続け、パワーステージの優勝によりチャンピオンシップでも依然有利な位置を保っている」

「最後に、今回(豊田)章男社長がユハ・カンクネンとともに水素燃料のクルマでステージを走行したことは、本当に素晴らしいことだった。彼がいかにモータースポーツを愛しているかが伝わったと思うし、彼のサポートに本当に感謝している」

 依然としてドライバー、コドライバー、マニュファクチャラーの各選手権をリードしているTOYOTA GAZOO Racing WRTが挑む次戦は、9月8日から11日にかけて、ギリシャで開催されるWRC第10戦『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』だ。昨年、8年ぶりにWRCのカレンダーに復帰したこのイベントは、1951年に初開催され、WRC初年度の1973年からシリーズに組み込まれた伝統的なグラベル(未舗装路)ラリー。大きな石が転がる山岳ステージの路面は所々荒れており、また気温もかなり高いため、クルマにもタイヤにも選手にも厳しいイベントとして知られている。

2位表彰台を獲得したエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第9戦イープル・ラリー・ベルギー
2位表彰台を獲得したエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第9戦イープル・ラリー・ベルギー
カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第9戦イープル・ラリー・ベルギー
カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第9戦イープル・ラリー・ベルギー

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