「もちろん僕はこのチャレンジに非常に意欲的だ。ラリークロスはパワーがあり、レース距離も短いため、言われているとおり電動化にとって理想的な分野だと思うよ」と続けたローブ。
「これらのRX1e車両はドライブするのがエキサイティングだし、WorldRXはその進化を促進するのに最適なプラットフォームだ。昨季のトラック上でのショーもアメイジングだったし、素晴らしい戦いと以前よりもさらに壮観なアクションがある。今ではまったく新しい世代のファンを引き付ける機会が生まれているように見えるね」
プロジェクトの背後にあるGCKモータースポーツから生まれたスペシャル・ワン・レーシングだが、このGCKの創設者で4度のフリースタイル・スキー世界チャンピオンであるシシェリは、昨季ドイツのニュルブルクリンクで開催されたシリーズ最終戦で投入したこのモデルが、新たに2台体制に拡充されたことを喜んだ。
「自分のブランドから2台のクルマをWorldRXに揃える、そのうちの1台が世界的なスポーツ界のレジェンドに託されるなんて、まさに夢の実現だ!」と、すでにWorldRXに40戦以上の参戦経験を持つシシェリ。
「これでスペシャル・ワン・レーシングが一流のチームになるシーンが設定された。今季から『レトロフィット』のクルマが、世界選手権イベントで優勝するという歴史を作る機会が得られたんだ。さぁ、早速始めようか!」
モビリティ業界の新しいプレーヤーとなるスペシャル・ワンの目的は、こうしたクラシック・スポーツモデルをベースに、環境に優しいレトロフィットのEVキットを製造、販売することにある。すでにGCKパフォーマンスによって設計・製造された公道走行用の『デルタEvo-e』は0-100km/h加速でF1級の性能を有している。
そのスペシャル・ワン・レーシングは、このタイミングに併せてWorldRXで少なくとも3シーズンは『ランチア・デルタEvo-e RX』の2台体制で参戦することを確約した。
WorldRXの2023年シーズンは6月3~4日にポルトガルのモンタリグレで開幕し、ヨーロッパ圏内の著名トラックを歴訪したのち、秋に南アフリカ共和国のケープタウンに再上陸。そして11月11~12日には世界的観光地、香港を代表するヴィクトリアハーバーのお隣、セントラルハーバー特設コースでタイトル決定戦を実施する。

