一方、レース序盤に4番手を走行した77号車マツダはジャービスからヌネスにドライバー交代を行なった最初のピットストップ時にクラッチの油圧トラブルが発生したことで再スタートができず。
ここで大きくタイムをロスすることとなった77号車はその後、コースに復帰するも上位進出は叶わず。最終的に9位でフィニッシュしている。
「55号車はとても強かったし、チームはジョナサン(・ボマリート)とハリー(・ティンクネル)に勝てるマシンを提供するため本当に頑張った。なので今回の結果は、とても悔しいものになった」と語るのはマツダ・モータースポーツのジョン・ドゥーナン代表。
「レースウイークは難しいコンディションで始まり、クルマは徐々に改善をみせてレースデイ朝のウォーミングアップでは最速タイムを記録するほど状態がよくなった」
「(決勝終盤に)ハリーがリードを失った時はとても悔しかったでしょう。しかし、その後、彼は見事なドライブで挽回し、最後のラップまで表彰台に挑み続けていた。あの姿はまさに、マツダのチャレンジャースピリットそのものなんだ」
■ボマリート「今日の経験を活かし、最終戦でも力強い走りをみせる」
そんなティンクネルはレース後、「僕たちは今回、優勝する権利があった。それをこのように逃してしまうと、ものすごく悔しいよ」と胸の内を吐露している。
「チームみんなの努力で素晴らしいクルマに仕上げただけでなく、リードを取ったレース戦略など、見事な仕事をしてくれていたんだ。ジョナサンが2番手にまでクルマを押し上げてくれたし、チームの素早いピットワークでリードを奪うことができた」
「(今回は残念ながら勝てなかったが)マツダチーム・ヨーストの初勝利は、近いうちに見せられると思うよ!」
また、ティンクネルのパートナーであるボマリートも「勝利が奪われたような感じだ。ここで優勝できたなら、チームのみんなの懸命の努力が報われたのだけどね」と悔しさをにじませる。
「今日のマツダRT24-Pは、本当に素晴らしかった! それは、私が2番手という順位で快適に走れたという事実と、ハリーが大きなリードを築けたことで明らかだろう」
「目の前のマシンがオイルを吹き出していて、フロントスクリーンが見づらくなっていたけれど、幸いにも僕はこのサーキットよく知っているし、クルマを信頼していた。今日のポジティブな点を活かし、プチ・ル・マンではふたたび力強く戦っていくつもりだ」
IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップの次戦、最終戦プチ・ル・マン(ロード・アトンラン10時間)は10月11~13日、アメリカ・ジョージア州ブラッセルトンのロード・アトランタで開催される。


