アウディ、2016年仕様R18を公開。カラーリング一新&技術仕様も
アウディスポーツは、シーズン開幕を告げるポールリカールテストに先立つ23日、2016年にWEC世界耐久選手権のLMP1-Hクラスに投入するアウディR18の画像と技術仕様を公開した。
すでにアウディは昨年の11月末の段階で、16年に投入するR18の画像を公開していた。しかし、今回公開されたR18は、その際のブラックのカラーリングをベースにしながらも、グレーメタルとブラックの塗り分けにレッドのラインが入るカラーに変更されている。また、フロント周辺の空力処理も、11月のものからは異なっている。
特徴的なのは、強烈に細められたフロントのノーズとフェンダーの間の部分で、まるでフォーミュラのように巨大なウイングが備えられる。フェンダーアーチの形状も15年仕様からは大きく異なる上に、11月発表時とも形状が異なっている。
随所に15年仕様から継続されているような形状も見られるが、アウディスポーツは「以前のモデルから共通しているものは何もない。すべてがゼロから設計された」と強調する。
「急進的な空力コンセプトを特徴としており、新たなセーフティセル、初めてバッテリーを採用するハイブリッドシステム、改良を受けたV6 TDIエンジン、新たなシステムソリューションが加えられている」
上記にあるとおり、今季アウディはハイブリッドシステムを変更し、エネルギー貯蔵装置をこれまでのフライホイールからリチウムイオンバッテリーに変更。また、ERSテーブルは、昨年までの4MJから6MJのテーブルに変更された。
WECのパワーユニットテーブルはエネルギー放出量によって細かく燃料流量等に規制が設けられており、ガソリンエンジンを積むポルシェは昨年8MJを選択。トヨタも昨年までの4MJから、今季は8MJを狙ってくるのではと言われている。R18のエンジンは昨年同様、4リッター直噴ディーゼルターボで、514馬力を発生させる。
今季アウディは、ル・マン24時間でもこれまでの3台体制から、2台体制に変更される。とは言え、狙うのは王座奪還だろう。今年のル・マンは昨年をさらに上回る熾烈な戦いになることが予想されている。