日没後は地元のチームWRT32号車BMW M4 GT3が、3番手から総合首位に浮上した。ピットインサイクルの違いにより毎時トップが入れ替わるなか、スタートから9時間目と10時間目にそれぞれSCが導入された。60号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2(VSR)や4号車メルセデスAMG GT3(クラウドストライク・レーシング・バイ・ライリー)など計4台がレ・コンブで絡んだ多重アクシデントはそのひとつだ。また、ブランシモンの出口でドリアーヌ・パン駆る83号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2(アイアン・デイムス)が起こしたアクシデントもSC出動の原因となっている。
スパの夜闇はさらなるアクシデントを呼び寄せた。88号車メルセデスAMG GT3(アコーディスASPチーム)がトップで迎えた11時間過ぎ、5番手を走行していたウィーツの32号車BMWがケメルストレート上でクラッシュ。FCYの開始に備え約250km/hからわずかに減速したところ、6番手998号車BMW(ローヴェ・レーシング)に後ろから突っ込まれ、為す術なくスピンを喫し右側のガードレールに激しく打ち付けられる。32号車は直後コースを横断して左側のガードレールに激突してようやく止まった。幸いドライバーは無事だった。
レースはこのアクシデントによってガードレールの修復が必要となっており現在もFCYが続いている。この間にチームWRTやマンタイ、AFコルセなどがテクニカルピットインを消化するなか、レースの折り返しポイントでは1時間前に7番手を走行していたフェラーの40号車がトップに浮上。2番手に名手ラファエル・マルチェッロ駆る88号車メルセデス、3番手にはマーロ・エンゲルがステアリングを握る999号車メルセデスAMG GT3(メルセデスAMGチーム・グループMレーシング)が続いている。
ゴールドカップは5号車マクラーレン720S GT3エボ(オプティマム・レーシング)、シルバーカップは85号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2(GRTグラッサー・レーシングチーム)、ブロンズカップは188号車マクラーレン720S GT3エボ(ガレージ59)、プロ・アマカップは888号車アウディR8 LMSエボII(CSAレーシング)が各クラスのトップを走行中だ。


