「今日は充分に寝て、明日は(朝のフリー走行で)マシンをもっと速くすることに集中していく。レースでは1周目にできるだけ多くのライバルを抜いてきたいね。そして良い戦略で走りたい」

 公式テストでは鈴鹿、富士の計4日間ともホンダ勢トップだったガスリー。しかし、今回の予選ではチームメイトにも初めて敗れる結果となった。その山本尚貴については、「彼とはドライビングスタイルがかなり違うんだ」という興味深い発言も聞かれている。

「でも、だからといってデータの共有はしないとか、そういうことはない。ナオキはとても速く、偉大なチームメイトだ。このカテゴリーで7〜8年の経験を有しているしね」

 ドライビングスタイルの違いはあっても、先輩から吸収できる要素を見つけてしっかり取り込もうという姿勢には、来日前からストフェル・バンドーンやロイック・デュバルといった先達に聞いて日本とスーパーフォーミュラの情報収集を進め、「GP2より、スーパーフォーミュラのマシンとタイヤはアグレッシブな自分本来のスタイルに合っている」と自己分析していたガスリーらしい賢さが滲む。タイヤの使い方を完全にマスターしてくれば、次の予選ではまた違った結果が出てくる可能性も高いだろう。

 学びながら結果も残そうというガスリーが、1本以上のタイヤ交換がドライ時に義務付けられる今回の決勝レースを8位というグリッド位置からスタートするのは、ある意味、その真価をうかがうのには最良の状況といえるだろう。予選7位アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)との並走から始まる見込みの決勝レース、やはりガスリーの走りを注視したいところだ。

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