INGING MOTORSPORT
SUPER FORMULA 2025
SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
RACE REPORT
Round.07 FUJI
第7戦 富士スピードウェイ
2025年7月20日(日)
予選・決勝
天候:晴れ 路面:ドライ
#38 阪口 晴南
予選 10番手 決勝:11位
#39 大湯 都史樹
予選 4番手 決勝:7位
前日の第6戦では阪口晴南、大湯都史樹とも公式予選で上位グリッドを獲得したものの、決勝レースでは想定以上のレースペースの悪さに苦しみ、さらにピットストップでのタイムロスも重なったことから、阪口が7位、大湯が8位とポイント獲得こそ果たしたが、苦しい結果に終わったSANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING。第6戦での反省を活かすべく、チームは7月20日(日)に公式予選・決勝レースが行われる第7戦に臨んだ。前日とはわずかにタイムスケジュールが異なるほか、朝から夏の青空が広がり、気温も第6戦よりわずかに高い状況だった。
QUALIFY 公式予選
7月20日(日) 10:10〜10:52 天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム #38 阪口晴南 1’23.395/#39 大湯都史樹 1’23.145
多くのファンがスタンドを埋めるなか、迎えた午前10時10分からの公式予選。まずはQ1のA組には阪口が出走した。気温30度/路面温度46度という暑さのなか、阪口はウォームアップを行い、アタックに入っていった。ただコクピットの阪口は「ウォームアップのときから『あれ?』という雰囲気がありました」と違和感を感じる。この週末複数行われているサポートレースの影響か、暑さの影響かコンディションが良くない状況だった。
ライバルも含めタイムが伸びないなかではあったが、阪口は1分23秒650を記録し6番手につけ、かろうじてQ2進出を果たすことになった。
続くB組には大湯が出走した。状況の変化を感じとりながら、1分23秒220を記録。4番手でQ1突破を果たした。「昨日とはクルマのキャラクターが変わったところではありますが、少し合わせ切れないところはありました」と大湯は振り返った。
続くQ2では、チェッカーラップに向けて各車が続々とアタックを展開していくが、ここで大湯が1分23秒145までタイムを伸ばし、前日と同じ4番手につけた。ただ一方の阪口は大きなタイムアップはならず。1分23秒395で10番手という順位となった。「今回比較的大きめな変更を行ったのですが、いまひとつメリットがなく、予選で上位につけられる感触はありませんでした」と阪口は予選を振り返った。
一方で、大湯は前日と同じ4番手ながら、「手ごたえは昨日よりもありました」という。「決勝に向けてはポジティブな方向にありますし、第6戦のようにはならないと思います」と前向きなコメントを残した。決勝レースに向けて時間は多くはないが、チームは可能な限りの作業を続けた。
RACE 決勝レース
7月20日(日) 15:57〜17:07 天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム #38 阪口晴南 1’25.376(41L)/#39 大湯都史樹 1’25.463(5L)
当初、午後3時15分に予定されていた第7戦の決勝レース。オンタイムとなる午後2時23分からレコノサンスラップが始まったが、珍しいトラブルが起きた。複数の車両で、タイム計測等に使用するトランスポンダーにトラブルが発生。交換作業が必要となり、当初予定から42分遅れとなる午後3時57分に決勝レースのフォーメーションラップがスタートすることになった。
やや雲が増えたものの、気温31度/路面温度50度という暑さのなか迎えたスタートでは、好スタートを決めた大湯が#64 佐藤蓮をかわし3番手に浮上。また7番手スタートの#65 イゴール・オオムラ・フラガが1周目からピットインする作戦を採ったことから、阪口もひとつ順位を上げ、9番手につけた。このレースではピットウインドウはなく序盤からピットインするライバルが少しずつ出はじめるが、そのたびに阪口は少しずつ順位を上げていった。
一方、3番手に浮上した大湯は、オープニングラップで2番手だった#1 坪井翔、2周目から2番手となった#6 太田格之進をかわすべくオーバーテイクシステムを使いバトルをしかけたが、少しずつその差が広がると、逆に後方から#64 佐藤が仕掛けてくる展開となった。
9周目、大湯は#64 佐藤の先行を許したが、その直後に大湯はピットへ。前日ピットでのロスがあったチームはしっかりと作業を行い大湯を送り出した。ただ、ピットアウト後は1周目に作業を終えていた#65 オオムラ・フラガを攻めあぐねることに。何度もギリギリのバトルを展開し、16周目にようやくオーバーテイクすることに成功した。
各陣営とも、後半スティントのタイヤのライフを考え、いつピットインを行うかは分かれていくことになったが、17周目、12番手を走っていた#29 野中誠太がピットイン後タイヤが外れストップしてしまい、これでセーフティカーが導入された。この機を逃さず、まだピットインしていなかった阪口はライバルたちとともにピットに向かうが、作業を終えると同時に他車がピットイン。阪口はわずかなタイミングを待たなければならず、これで4台に先行されることになった。
さらに、全車がタイヤ交換を終えた後、6番手につけていた大湯にはタイヤ交換を終えた集団が迫ってきた。29周目にはひとつ順位を落としたが、その後は激しい攻防のなかポジションを死守していった。
一方、阪口はレース終盤11番手につけ、前日も順位を争った#14 大嶋和也とバトルを展開していった。入賞圏内をかけた戦いで一度はオーバーテイクすることに成功したが、最後は先行を許し11位でフィニッシュした。
大湯はチェッカーまでポジションを守り切り、7位でフィニッシュ。戦略の面では大湯には味方しなかったが、次戦以降に繋がるポイント獲得を果たした。
COMMENTS ドライバー/監督コメント
38 阪口 晴南 SENA SAKAGUCHI
「予選順位から変わらない結果となりましたが、あの順位なりのペースだったのかな、と思います。セーフティカーラン中にピットインすることになりましたが、他車のタイミングで出られない状況があり、そこでのロスで4台に先行されてしまいました。それが今回のレースのすべてだったと思います」
「ちょうど大湯選手と面白いバトルができそうな位置に出られる可能性があったんですけどね。今季ずっとポイントを争っているのは良いのですが、昨日の第6戦も今回も、ちょっとしたことでこういう結果になってしまっています。まずは純粋なスピードを結果に反映できるように準備をしていきたいと思いますし、次のSUGOの方がチャンスがあると思っています」
39 大湯 都史樹 TOSHIKI OYU
「レース序盤は2番手の坪井選手を抜こうと狙っていたのですが、そこでオーバーテイクシステムを使いすぎたのが後半にも響いてしまいました。ピットインしてからはペースはそこまで苦しいわけではなかったのですが、途中でセーフティカーが入ったことで、タイヤがフレッシュなメンバーがうしろに入ってしまい、それで苦しい展開を強いられてしまいました」
「7位を守り切ることができたのはほぼ奇跡のような感じでしたね。良かったです。次戦のSUGOは僕自身は得意なコースではありますが、今のところあまり結果を残すことができていないので、少しずつ調子を上げているなか、ちゃんと結果を残すことができるようにしたいと思っています」
立川 祐路 監督 YUJI TACHIKAWA
「前日の第6戦での反省を踏まえて臨んだ第7戦でしたが、公式予選では大湯選手が4番手につけることができ、阪口選手も苦しいなかで11番手につけました。ただ決勝レースでは結果的にペースもそうですし、戦略もどちらも噛みあわなかったですね」
「大湯選手についてはセーフティカーランが戦略に響いてしまいましたし、阪口選手についてはセーフティカー中のピットインで、作業を終えて出るときに少し他車と重なってしまい、ロスがあったのは残念でしたね。次回はスポーツランドSUGOでのレースになりますが、もっと前の位置でレースができるように頑張っていきたいと思います。応援ありがとうございました」






