INGING MOTORSPORT プレスリリース

第2戦 鈴鹿サーキット

2025年3月9日(日)
予選・決勝
天候:晴れ 路面:ドライ

#38 阪口晴南
予選 16番手 決勝:15位
#39 大湯都史樹
予選 8番手 決勝:7位

 3月8日(土)に公式予選と決勝レースが行われた第1戦では、阪口晴南と大湯都史樹がそれぞれ今後に繋がる手ごたえを得ることができたSANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING。一夜明けた3月9日(日)に迎えた第2戦では、その手ごたえを活かし、さらなる上位進出につなげることが期待された。チームは決勝後、第2戦の公式予選、決勝に向けてデータを解析して両車のセットアップを施していった。前日は曇り空で気温が低い状況だったが、この日の鈴鹿サーキットは晴天に恵まれ気温、路面温度も上昇。この温度変化への対応も必要となった。

QUALIFY 公式予選

3月9日(日) 10:15~11:00 天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム #38 阪口晴南 1分38秒254/#39 大湯都史樹 1分36秒562

 前日の第1戦の公式予選では、気温が10度にも満たなかった鈴鹿サーキットだが、この日の第2戦の公式予選開始時は気温11度/路面温度18度という状況で迎えた。ただ、風が強く出走するタイミングによっては影響することも予想された。

 Q1のA組にまず出走したのは阪口。決勝レースでは手ごたえがあったものの、予選では前日もQ1突破ができず、「ポールポジション争いができるクルマではなかった」という阪口は、前日から大きくセットアップを変更。「今後の予選にも繋がるように」と施したものだったが、このセットアップはうまく決まらず。1分38秒254というタイムでA組の8番手という結果となり、Q2進出はならなかった。

 阪口自身にもミスがあったというが、「またひとつ悪い要素を潰すことができましたし、次に活かせる」と阪口は今後に繋がる予選になったと前を向いた。

 続くB組に出走したのは大湯だ。セットアップ変更により、「すごく良いわけでもありませんが、普通のポテンシャルを出せるようになってきました」と新たな感触を得て1分37秒407というタイムを記録。5番手につけ、Q2進出を果たした。

 インターバルを経て行われたQ2では、大湯は1分36秒562というベストタイムをマーク。8番手につけ入賞を見据えるポジションにつけた。「細かい変更を重ねていたので、課題はまだまだありますが、良い実績はできたと思います。今後さらにバランスを見つけなければと思っています」と大湯は予選を振り返った。

 阪口は後方グリッドとなってしまったが、大湯は上位からのスタート。大湯は前日こなすことができなかったロングランをイメージしながら、決勝に向け準備を進めた。

RACE 決勝レース

3月9日(日) 14:40~15:39 天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム #38 阪口晴南 1分40秒108(3L)/#39 大湯都史樹 1分39秒729(14L)

 予選終了から3時間半という短いインターバルで迎えた第2戦の決勝レースは、午前に続き風が強いなか、気温15度/路面温度38度というコンディションとなった。

 第1戦ではオープニングラップからクラッシュが起きセーフティカーが導入されていたが、今回はアクシデントはなく進んでいく。大湯は好発進をみせ6番手に。一方の阪口は、グリッドが日陰だったことが影響し、ややホイールスピン。17番手で1周目を終えた。

 この日の第2戦は、2025年から新たに採用されたピットウインドウ規定でのレースで、1周目を終えた時点でタイヤ交換を行うことができる。混雑しているスタート直後にピットインし、アンダーカットを行えばポジションを上げられる可能性もある。後方集団でのレースを強いられた阪口は、このストラテジーを使うことになった。

 1周を終え最終コーナーを立ち上がった阪口は、そのままピットイン。7.8秒という作業でコースに戻っていく。一方で大湯はそのままコース上にステイし、31周のレースのうち11周を終えてピット作業を行った。チームは6.4秒という素早い作業で大湯を送り出した。

SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 2025スーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿 レースレポート
大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)/2025スーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿

 ただ、ピットアウトした大湯の背後からは同時にピット作業を行った#7 小林可夢偉が急接近。スプーンカーブでサイド・バイ・サイドの戦いを強いられた。しかし大湯は絶妙のコントロールでこれを退け、ポジションをキープ。その後も#7 小林が何度も大湯に接近することになったが、このスプーンカーブでのディフェンスがその後の大湯の順位にも繋がるものとなった。

 初めて採用されたピットウインドウでのレースだけに、各車の作戦は分かれることになったが、順位が落ち着くと、大湯は7番手。一方の阪口は15番手でレースを戦うことになった。阪口はこの日は「前日とは違うネガティブなところが出てしまった」と作戦も奏功せず苦しいレースを強いられることになるものの、第1戦同様ロングランでのデータを蓄積するべく、粘り強く戦っていった。

 荒れ模様となった第1戦と異なり、この日はセーフティカーランがないレースとなっていたが、28周目、2コーナーでストップ車両が発生し、セーフティカーが導入された。

 そのままレースはフィニッシュを迎えることになるが、2番手の車両に5秒加算のペナルティが出されていたことで、フィニッシュ時は上位の全車がチェッカーに向けなだれ込むことになった。大湯はその集団のなか、7位でフィニッシュ。今季初ポイントを獲得した。一方阪口は15位でチェッカーを受けた。

 ライバルたちが速さをみせるなか、表彰台争いとはならなかったSANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGだが、今後のシーズンに向け最低限の結果とデータを持ち帰り開幕大会を終えた。

SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 2025スーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿 レースレポート
阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)/2025スーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿

COMMENTS ドライバー/監督コメント

#38 阪口晴南 SENA SAKAGUCHI
「後方からのスタートを強いられましたが、今季は最終戦にも鈴鹿でレースがあるので、1周目にピットインする戦略を考えました。スタートでは自分のグリッドが日陰で路温が低く、ホイールスピンもあって良いスタートを切ることができませんでしたが、そのままピットに入りました。その後のペースもあまり良いものではなく防戦一方のレースになってしまいましたし、前日とは違うネガティブなところもありました」

「昨年は終盤良い手ごたえがありましたが、今年はまた新しいタイヤに合わせて構築しなければと思っています。ただ、昨年頻発したトラブルも改善されましたし、データも集めやすくなりました。それを活かして次戦以降も頑張りたいと思います」

#39 大湯都史樹 TOSHIKI OYU
「結果は7位でしたが、ラッキーもあった7位でした。レース途中に小林選手に迫られましたが、そこを抑え切れたことが大きかったです。こちらの方がピークがなくなるのは早かったのですが、なくなってからは近いペースで走ることができました。また、途中速い車両を無理に防ぐことなく先行させ、勝負どころで耐えることができたのがポイントに繋がったと思いますね」

「ただ、予選である程度の手ごたえがあったのですが、それを考えると少し苦しいレースになりました。今後その理由をしっかり解析しなければと思っています。次のもてぎはどちらかというと鈴鹿よりも相性が良いと思っています。今回得られた課題を活かしていきたいですね」

立川祐路 監督 YUJI TACHIKAWA
「阪口選手は、前日から大きくクルマを変えたことが予選から裏目に出てしまいましたね。グリッドが後方になったので、1周目にピットインする作戦を採りましたが、それもあまりうまくいきませんでした」

「一方の大湯選手はこの週末でいちばんクルマのフィーリングが良く、上位グリッドを得ることができましたが、その分レースペースが少し苦しかったように感じました。昨日レースを走り切ることができなかったことも影響したかもしれませんね。ただ、最後までしっかり粘ってくれて7位でゴールしてくれました」

「今週は2台ともに少し苦しい週末でしたが、この第1戦、第2戦で得られたものを次戦につなげたいと思います。応援ありがとうございました」

SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 2025スーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿 レースレポート
大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)/2025スーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿

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