INGING MOTORSPORT プレスリリース

第1戦 鈴鹿サーキット

2025年3月8日(土)
予選・決勝
天候:曇り 路面:ドライ

#38 阪口晴南
予選 13番手 決勝:6位
#39 大湯都史樹
予選 12番手 決勝:リタイア

 いよいよ2025年の全日本スーパーフォーミュラ選手権が三重県の鈴鹿サーキットで開幕した。SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGは、今季も阪口晴南と大湯都史樹のふたりを擁し戦うが、2月に行われた公式テストは降雪の影響で1日のみの走行、さらに低温、そして再舗装された鈴鹿サーキットの路面、新たなタイヤといったさまざまな要素に悩まされるテストとなっていた。チームは公式テストで得られた貴重なデータをセットアップに反映し、3月7日(金)に晴天のもと2セッションに渡って行われた専有走行に臨み、公式予選に向けた準備を進めていった。

QUALIFY 公式予選

3月8日(土) 9:50~10:35 天候:曇り 路面:ドライ
ベストタイム #38 阪口晴南 1分37秒782/#39 大湯都史樹 1分37秒925

 迎えた3月8日(土)9時50分からの公式予選は曇天模様で、気温8度/路面温度11度と、まだ冬の冷え込みのなか迎えた。

 まず公式予選Q1のA組に出走したのは大湯。今季はエンジニアも変更した大湯は金曜の専有走行1回目が8番手、2回目では見事トップタイムを記録したが、これはシケインをショートカットしてのタイムだった。

「公式テストに比べると良い状況になっていて、阪口選手に近い位置にいられると思います。ただ、前半セクターなど改善しなければいけない部分があります」という状況だったが、そんななかでもQ1は4周目に1分38秒681にタイムを上げ、A組の4番手でQ2進出を果たしてみせた。

 続くB組に出走した阪口は、前日の専有走行では、終盤赤旗のまま終了した1回目が15番手、2回目は7番手という順位。「今回はかなり不安が多くて、いつもよりミーティングを重ねてきましたが、1回目からテストとは違うフィーリングを得られていました」と語っていたものの、この日の鈴鹿は風向きも頻繁に変わる状況。1分37秒782を記録したが、他車が大きくタイムを縮めており、阪口の順位は7番手。Q2進出を果たすことはできなかった。

「いろんな要素が絡んでいたので厳しい予選でしたね。この順位が今週の自分たちの位置でした」と阪口。

 10時25分から行われたQ2に臨んだ大湯は、ここで1分37秒925というタイムを記録したが、ライバルの伸びが大きく、結果は12番手となった。

「まだセクター1~2が厳しいです。僕はたまたまQ2にいけましたが、正直パフォーマンスとしては低かった」と大湯。午後の決勝を見据え、13番手からスタートする阪口、12番手からの大湯ともに調整を進めていくことになった。

SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 2025スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿 レースレポート
阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)/2025スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿

RACE 決勝レース

3月8日(土) 14:45~15:49 天候:曇り 路面:ドライ
ベストタイム #38 阪口晴南 1分40秒043(22L)/#39 大湯都史樹 1分41秒571(8L)

 公式予選から約4時間のインターバルを経て迎えた第1戦の決勝レース。曇り空で気温13度/路面温度21度というコンディションのもと、14時45分にフォーメーションラップがスタートした。

 阪口、大湯とも決勝のスタートは悪いものではなく、他車の後退も手伝いオープニングラップはうまくポジションをとった阪口が9番手、大湯が10番手につける。ただ、1周目のデグナーカーブでクラッシュが発生し、オープニングラップからセーフティカーが入る展開となった。

 レースは5周目にリスタートを迎えるが、大湯の背後からは#28 小高一斗が迫ってきた。7周目、大湯はメインストレートで背後につかれ、1コーナーでオーバーテイクを許し11番手に順位を下げる。しかし、その周に大湯は#28 小高を抜き返してみせた。

 9周目、大湯と#28 小高はサイド・バイ・サイドのまま1コーナーからS字に入る。ファンを沸かせるバトルとなったが、S字で#28 小高がわずかに姿勢を乱してしまった。

 大湯は前に出ている状態だったが、運悪く#28 小高のフロントウイングが大湯の左リヤタイヤをかすめてしまった。大湯はスピンを喫し、エンジンが停止してコース上にストップしてしまう。#28 小高もグラベルに停止しており、レースは2度目のセーフティカーランとなった。

 折しもレースは10周目を迎えており、タイヤ交換が可能となるピットウインドウがオープンした。隊列につけていた全車がピットレーンに殺到し、2台体制のチームは1台ずつタイヤ交換を行っていく。

 ただSANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGは、大湯がストップしたことで阪口のみのピットインとなった。チームはこのタイミングで抜群のピット作業を披露。阪口は大きく順位を上げ、5番手につけ13周目のリスタートを迎えることになった。

 再開後も日立Astemoシケインでクラッシュがあり、このレースは3回のセーフティカーが入る荒れた展開となったが、そんな第1戦のレース後半、やや阪口はペースに苦しむことになった。リスタート直後、#7 小林可夢偉に先行を許し6番手につけた阪口だが、先頭集団とは少しずつギャップが広がり、後方を気にしながらレースを戦うことを強いられた。

 ただ、阪口はオーバーテイクを許すほどではなく、27周のレースを順位を守ってフィニッシュ。6位に食い込み、まずは開幕戦を入賞で終えた。ここまでなかなかロングランが試すことができていなかった阪口にとっては収穫を、またリタイアに終わったとはいえ、序盤の大湯のペースも悪いものではなく、2台はそれぞれ手ごたえも得る開幕戦となった。3月9日(日)に行われる第2戦に向け、チームはふたたび調整を進めていく。

SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 2025スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿 レースレポート
大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)/2025スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿

COMMENTS ドライバー/監督コメント

#38 阪口晴南 SENA SAKAGUCHI

「スタートは良くて、1周目の攻防がうまくいき順位を上げることができました。ただ、今回までロングランのテストができていなかったことからセーフティカー明けかのペースが苦しく、守りのレースになると感じていました。そんななか、セーフティカー時のピットインになり、僕にとっては展開に恵まれましたね」

「チームも今回、素晴らしい仕事で送り出してくれたので、順位を上げられたと思います。結果的に入賞で開幕戦を終えることができましたし、チームの無線交信などもすごく進化していて、うまく活用しながらバトルすることができました。チームのレベルアップを感じる開幕戦だったので、あとはレースペースをもっと改善していきたいです」

#39 大湯都史樹 TOSHIKI OYU

「レースペースはそれほど悪いものではありませんでした。ただ集団のなかでのレースで、小高選手とバトルを展開していたときに接触してしまいました。お互いいきすぎていたわけでもありませんし、2コーナーまではクリーンかつギリギリの良いバトルができていたと思います。とはいえ、中団で戦っているとああいうアクシデントになってしまうので、つくづく予選が大事だと思いました。上位にいれば駆け引きの仕方も変わってきますしね」

「今回の改善のポイントとしてはやはり予選だと思います。レースペースについては、昨年までの厳しさが軽減されている気がするので、その点はポジティブです。明日また頑張りたいと思います」

立川祐路 監督 YUJI TACHIKAWA

「阪口選手については、予選で思ったよりもタイムを出すことができず、中団からのレースとなってしまいましたが、スタートとピットで順位を上げることができました。チームワークで6位に入ることができたと思います。とはいえレースペースとしてはトップには及ばなかったので、その点は改善したいと思います」

「大湯選手については接触がありましたが、あれはどうすることもできない、不運なものだったと思います。ただ大湯選手からはクルマの感触が悪くないというフィードバックがあったので、その点は明日に活かしたいと思います。中団での戦いはやはり接触もあるので、2台とも予選から前にいきたいですね。明日もぜひ応援よろしくお願いします!」

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