予選レポート
2025年3月8日 Rd-1 鈴鹿サーキット。
天候:曇り 気温:10℃ 出走台数:22台。
2025シーズンスーパーフォーミュラは2レース制大会が増加。それに伴い8日の開幕戦は27周(スタートから10周以降タイヤ交換のウインドウあり)、9日の第2戦は31周(タイヤ交換ウインドウなし)と、レース距離とタイヤ交換タイミングに違いが設けられた。
また、サステナブル素材を増量したニュースペックタイヤの投入というハード面の変化もあり、戦略とタイヤ性能のピークをいかに引き出すか、チーム総合力が試されるシーズンになる。
ノックアウト第1予選、A組の牧野選手は、予選開始すぐにユーズドタイヤでチェックランに向かい、残り6分半でニュータイヤを履きコースに入った。牧野選手は慎重にタイヤを温め、3計測周目にアタック。第2セクターでブレーキをロックさせ大きくタイムロスするが、3番手で第2予選へ進む。
第1予選B組の太田選手もコースチェックの後ニュータイヤに交換。太田選手も3計測周目にアタックのプランでコースに入った。太田選手は第3セクターでベストタイムを記録するが、第1セクターでややタイムロス。2番手で第2予選へ。
牧野選手、太田選手はともに第2予選に向けてセットアップを修正。牧野選手はフロントタイヤのスクラブと温めのため、フロントのみ新品タイヤを装着しコースへ。
太田選手もチェックランに向かった。残り6分20秒でアタックに向かった両選手。牧野選手、太田選手ともに第1、第2セクターでタイムを伸ばせない。太田選手は第3セクターで全体ベストタイムを記録するが0.1秒届かず3番手。牧野選手は4番手となり、ともに2列目グリッドから開幕戦を迎えることとなった。
#5:牧野任祐選手 予選4番手(第1予選A組3番手 第2予選4番手)
「昨日のフリー走行で車にトラブルが出てしまい、この週末で初めて新品タイヤ履いてアタックしました。昨日とは風向と風速が大きく変化していたこともあり、特に第1第2セクターに車を合わせきれませんでした」
「公式テストから感じていた良い部分が感じられなくなり難しかったです。感覚的にはなんとか2列目スタートのポジションで終えられたという感じです。決勝は気持ちを切り替えてポジションを取り返したいです」
#6:太田格之進選手 予選3番手(第1予選B組2番手 第2予選3番手)
「昨日からのコンディションの変化量が大きくて、セットアップの合わせこみも難しく、満足のいくアタックとはなりませんでした。第2予選ではオーバープッシュ気味になってしまい、10番手ぐらいかと思ったぐらいです」
「車にはポテンシャルがあるので2列目から最高のスタートを決めて鈴鹿開幕戦を優勝で終えたいです」

決勝レポート
2025年3月8日 Rd-1 鈴鹿サーキット
天候:曇り/晴 気温:11℃ 出走台数:22台
2025年全日本スーパーフォーミュラ選手権開幕を迎えた鈴鹿サーキットは、昨日までの強い北風も止み、太陽がのぞくと暖かさも感じるコンディション。
8日の開幕戦は27周で争われ、レース距離は昨シーズンより短くなり、タイヤ交換は昨シーズン同様スタートから10周目以降のタイヤ交換義務有のレースフォーマットで開催される。
ともに2列目スタートの太田選手と牧野選手は、3番手と4番手のポジションキープで1コーナーへ。その後方ではNIPPOコーナー出口でクラッシュが発生し、オープニングラップからセーフティカー(以下SC)導入となる。
レースは5周目にリスタートとなったが、今度は8周目のS字コーナーでクラッシュが発生しふたたびSC導入。SC先導のまま10周終了しピットウインドウが開くと全車がピットイン。
チームはまず太田選手、そして牧野選手の順でダブルストップを行う。ピットクルーは太田選手をコースに送り出し、牧野選手のタイヤを交換するその時、牧野選手のエンジンがストールしてしまい大きくタイムロス。最後尾でコースに戻ることとなった。
2番手でコースに戻った太田選手は、14周目の1コーナーで首位岩佐選手をオーバーテイク。3度目のSC導入後も、第2第3セクターでベストタイムを記録し、オーバーテイクシステムもコントロールしながらそのままトップチェッカーを受け、2024シーズンに続く鈴鹿3連続優勝を飾った。
最後尾となった牧野選手は、諦めることなくポジションを上げ、10位フィニッシュ。貴重なポイントを獲得した。

#5:牧野任祐選手 10位
「スタートも良く前半ペースもよかったのですが、セーフティカーのタイミングがすべてだったと思います。ピットストップ時のエンジンストールは、エンジン制御との兼合いもあったようなので、原因解析と対策を進めます。エンジンストールがなければ、より多くのポイントを獲得できたと思います」
「予選ポジションを生かすことができなかったのが残念です。明日は風向や気温など環境が変わりますし、レースフォーマットも違うので、本来のパフォーマンスでレースできるよう準備をします」
#6:太田格之進選手 優勝
「予選ではうまくまとめ切れませんでしたが、決勝ではライバルをコース上でオーバーテイクし、レースマネジメントもしっかりとでき、チームとドライバーの強さを証明することができたと思います」
「開幕戦を優勝でスタートできたことが嬉しいですし、明日もこのペースを維持して開幕2連勝できたら最高ですね」