■イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)

 2025年の第10戦で初勝利を飾り、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得したフラガ。セッション1ではトップタイムをマークしたもののセッション2中にスプーンカーブでクラッシュ。その影響で翌日午前のセッション3のプランに影響があったようだが、セッション4では2番手タイムを刻んで好調さを披露した。

 迎える開幕戦および2026年シーズンへ向けてフラガは、「最後の鈴鹿の大会でやってきたことを、ワンシーズン通してやっていきたい」と意気込みを言葉にした。

「そうすることでタイトル争いも見えてくると思うので、1戦1戦こぼさず、状況に合わせてベストを尽くすことを重視できればと思っています」

 さらにフラガは、これまでチームが抱えていた“課題”の克服傾向にも触れた。

「これまでは、テストやフリープラクティスで調子が良くても、結局予選で苦戦するという流れがありましたが、昨シーズンの途中から徐々に消えてきました。今ではそこまで深く考えていませんし、チームの課題としても克服しつつあります」

 スーパーフォーミュラでの戦い方を探りながら過ごした1年目とは違い、2年目からはタイトル争いを視野に入れると言い切るフラガ。開幕の地はテストの舞台となった鈴鹿ではなくモビリティリゾートもてぎとなるが、場所が違えど「不安はない」と言い切った。

「1年間やってきたことでスーパーフォーミュラの知識がついてきた分、アジャスト面の想像もつくようになりましたし、精度も上がってきていると思います。(場所がもてぎでも)開幕へ向けた不安はないです」

 2025年はフル参戦初年度ながら2大会目で予選3番手を獲得し、最終大会では2番グリッドから初優勝を飾るなど一気に頭角を現した印象があるが、迎える2026年は確かな自信を胸に、自らの手でトップランカーの領域を切り拓こうとしている。

イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)
イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING) 2026スーパーフォーミュラ鈴鹿公式テスト

■小林可夢偉(KDDI TGMGP TGR-DC)

 長きにわたって在籍したKCMGを離れ、今季からトヨタエンジン勢のなかでは育成を主眼に置いたチームに位置付けられるKDDI TGMGP TGR-DCへと移籍した可夢偉。チームのもう1台は、正真正銘の育成ドライバーでありルーキーの小林利徠斗となるが、可夢偉本人は「久々に育成チームと言われているところに加入しまして、久々に育成ドライバーになって、すごく嬉しいですね」と冗談めかす。

 もちろん、ベテランの可夢偉にはチーム全体の底上げという役割も託されているはずだが、個人としてのレースへのアプローチは「常に全力です!」と変わらない。

「マシンの違いも、やっぱり多少はありますよ。あるんですけど、そんなことも言ってられないので。自分たちができる限りのことをするだけです」

 ドライとなった2日目の午後には、最終コーナー立ち上がりでスピンする場面も見られたが、「結構悪いタイヤ(=マイレージを重ねたタイヤ)で、いいタイムで走っていて『いいじゃん!』と思っていたら、ダンディライアンのクルマが前にいて、『どうするんだ?』と思っていたら、自分のタイヤがはみ出してスピンしただけ。(バリアには)当たってないです」と、とくに問題はなかったよう。

 開幕に向けたマシンの仕上がりについては、「もうちょっと手応えあるレベルまで持って行きたかったですけど、一応(トップから)1秒以内には持ってくれたので、もうちょっとうまくまとめたら、もう少しタイムを上げられたんじゃないかという部分もあります。もうワンステップ行ったら表彰台チャンス、ツーステップ行ったら優勝争いかなと思っています」と語った。

 なお、今回のテスト期間、可夢偉の7号車には、走行後のタイヤの計測や写真撮影などに従事する外国人スタッフの姿が目撃されているが、この目的について聞くと「それは言えないです」と可夢偉。何らかの新たなトライではあるようで、その費用については「自腹です」と明かした。

「やってみないと分からないんで、人様にお金を払ってもらうわけにはいかない。なので、『自分で払うから』って。僕のなかでは、いいんじゃないかと思っているんで」と、チーム移籍により環境が変わるなかでも、積極的に速さを求める姿勢を見せていた。

小林可夢偉(KDDI TGMGP TGR-DC)
小林可夢偉(KDDI TGMGP TGR-DC) 2026スーパーフォーミュラ鈴鹿公式テスト

■大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)

 大湯はCERUMO・INGINGで3シーズン目を迎えようとしている。2025年は表彰台に届かず苦戦したものの、このテストではセッション3で3番手タイムを刻むなど、上向きの兆しもうかがわせていた。ところが話を聞けば、「自信をなくしています」と、タイミングボードの数字とは裏腹の実感が本人の口から語られた。

 理由を尋ねると、「自分の良さを出せていないと前から感じている」という。

「SF23になってからマシン特性が変わり、24年のダンパー共通化や25年の新しいタイヤでも大きな変化がありました。環境要因に対してシビアな方向にシフトしていて、今回はコースの半分が路面改修されていたこともありましたし……それにしても、うまく走れていないという感覚がすごく強いです」

「オフシーズン中はクルマのパフォーマンスを上げるためにいろいろ取り組みましたし、チームともコミュニケーションを重ねてきました。タイムシート的には、その成果が出た部分もあると思います」

「ただ、セットアップも“うまくいっている”とは言い切れませんし、ドライビングに関しては過去イチ悪いですね。フィードバックもうまくできていない。本来ならもっと有意義なテストにできたはずだと感じています」

「クルマについてもシートポジションを変えるなど、速く走らせるためにいろいろ試したのですが、ちょっとうまくいきませんでした」

 自信を取り戻すための策を問うと、「一旦整理しないとダメですね。『何かをやればいい』という話ではなくて、クルマ的に自分がうまく走れる環境を作らないと」と自らに鞭を打つように語り、鈴鹿サーキットを後にした。

大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)
大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING) 2026スーパーフォーミュラ鈴鹿公式テスト

本日のレースクイーン

かみやまやかみやまや
2026年 / オートサロン
S-CRAFT
  • auto sport ch by autosport web

    FORMATION LAP Produced by autosport

    トランポドライバーの超絶技
    【最難関は最初にやってくる】
    FORMATION LAP Produced by auto sport

  • auto sport

    auto sport 2026年4月号 No.1618

    新世代F1テクニカルプレビュー
    バーレーンで見えた5つのポイント

    新型GT500車両メーカーテスト
    「見えるもの。見えないもの」

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに
    御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円