KCMGの土居隆二監督は「何かいつもと違う仕草をしていたら、チームが気づかないといけない。ピット作業と合わせて、まだまだチームが細かい部分の詰めをしていかないといけない。可夢偉がせっかく4戦目でここまで上がっているのに、チーム力も一緒に乗っかって上がっていなかいと。まだまだトップチームと比べて、そういった部分でのシステムができてない」と、現状のチーム状況を話す。
土居監督はレース直後に表彰台の裏で可夢偉に謝罪の言葉を述べ、チームスタッフもガレージに戻った可夢偉に謝罪。そこで可夢偉はチームを批判することなく、次のオートポリスに向けて、ポジティブなコメントでチームを鼓舞したという。
「(可夢偉は)気持ちが腐ってもおかしくないですし、落胆は大きかったと思いますけど、ピット後も2番手で後ろのソフトタイヤ勢を抑えてくれた。レース後も、ピットの壁に2〜3個、穴を開けて怒ってもおかしくない状況で、可夢偉はポジティブに気持ちを切り替えてくれた。それはチームにとって今後のステップにつながっていきますし、彼をがっかりさせないように今後は予選でポール、そして優勝、その先のチャンピオンという目標に向かっていきたい」と話す土居監督。
可夢偉も、会見で落胆の表情やチーム批判はせずに、「次は30秒のギャップを作ります!」と男気を見せる。4戦目にして優勝争いに加わることになったKCMGと可夢偉、その物語は、まだ始まったばかりだ。