■「とてもハッピー!」4番手のパロウは笑顔
一方のパロウは、午前中にトップタイムをマークしていた中嶋大祐のマシンを引き継いだこともあり、走行開始直後から快調に周回を重ねていった。チームはこの時季のテストでの安全性も鑑みタイヤウォーマーも使用していたが、終盤までトップタイム、そして最終的には4番手となる1分36秒037を記録したのは、ルーキーとしては賞賛されるべきタイムだろう。
「素晴らしいフィーリングだったよね。とってもハッピーだよ!」とパロウは初めてのスーパーフォーミュラに笑顔が止められない様子で語ってくれた。
「午後だけしか乗ることができなくて限られた周回だったけど、信じられないほどだった。今朝はダイスケが首位だったから、クルマは速いだろうと思っていたんだ。実際そのとおりですごく速かった」
パロウは今季全日本F3を戦ったほか、長年パロウを育成してきたカンポス・レーシングからFIA F2にも挑戦。印象的なスピードをみせている。では、FIA F2とスーパーフォーミュラの違いはどんなものなのだろうか。
「比べると、スーパーフォーミュラはスタイルとしては“ビッグF3”みたいな感じだね。ダウンフォースが大きいし、グリップがすごくある」とパロウ。
「逆に、F2はパワーがすごくあるんだ。僕にとってはスーパーフォーミュラの方が好みだったね(笑)」
今季、ダラーラから推薦され全日本F3を戦ったパロウは、チームのアドバイザーを務めた道上龍いわく「乗ってすぐ速い」ドライバー。この日鈴鹿でもみせたように、ヨーロッパでもその存在を示している。来季の活躍の場がどこになるのか、大いに気になるところだ。

