61周をソフトタイヤで走りきったディルマンは「(2016年に参戦した)ルノーV8(3.5シリーズ)でもレースを走り切るにはタイヤマネジメントが重要だったから、そのやり方は知っていた」とふり返る。
「しっかりマネジメントしていたから問題はなかった。ただ、いずれにせよ表彰台には届かなかったと思う。レース序盤の2周でタイムを大きくロスしてしまったからね」
「それでも18番手スタートから4位フィニッシュは素晴らしい結果だ。これ以上は望めないリザルトだと思うよ」
ディルマンは、タイヤ2スペック制初導入でタイヤに関するデータが充分ではない状況のなか、SUGOでのスーパーフォーミュラ初レースでしっかりとタイヤをマネジメントし、18番手から表彰台目前にまでポジションを上げ、その実力をみせつけた。
ただ、当の本人は「今朝マシンの印象が良くなったことをうれしく思ったよ。チームの実力が発揮されてきた証だからね」と自らの走りよりもチームの復調を喜んだ。
「今年、チームはここまで苦戦を強いられている。チームとしての流れが良くないときに合流したから、個人的にもフラストレーションを感じているんだ」
「つねに後方での戦いを強いられていて、『あいつは思ったより速くないんじゃないか』と思われてしまうんじゃないかとね」
「レースを楽しめたから、また機会があれば喜んで引き受けたい」
フィッティパルディの代役として第2~3戦までの起用がアナウンスされたディルマンだが、フィッティパルディはWEC第1戦スパでクラッシュして足を骨折。現在はリハビリを続けているが復帰時期の目処は立っていない。
7月の第4戦富士スピードウェイでもステアリングを握ることになれば、スーパーフォーミュラ“2戦目”のディルマンはレースを大きくかき回す台風の目になるかもしれない。
