レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

投稿日: 2019.10.29 08:22
更新日: 2019.10.29 14:14

トヨタ 2019スーパーフォーミュラ第7戦鈴鹿 レースレポート

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


スーパーフォーミュラ | トヨタ 2019スーパーフォーミュラ第7戦鈴鹿 レースレポート

 規定の7周目を終えたところで、ミディアムタイヤ装着車両は一斉にピットへ向かい、ソフトタイヤへ交換。これでソフトタイヤでのスタートからそのまま走り続けるキャシディは2番手へとポジションアップするも、タイヤ交換義務で必要なピット作業時間を考慮して、遙か後方を走るタイヤ交換組とのタイム差を計りながらの、見えない敵との戦いとなりました。

 キャシディとともにソフトタイヤでスタートしタイヤを交換しないまま走り続ける作戦を採った関口と石浦がキャシディに次ぐ3番手、4番手へポジションアップ。

 後方でタイヤ交換組が激しい順位争いを繰り広げる一方、キャシディは着実なペースで周回を続け、10周目過ぎには40秒ほどだったタイヤ交換組との差を30周目過ぎには50秒以上に拡げることに成功しました。

 3番手の関口が29周終了時点、翌周には石浦もピットイン。石浦は1~2コーナーでライバルとのサイド・バイ・サイドのバトルを繰り広げ、観客を沸かせました。

 キャシディは32周終了でピットイン。アウトラップでは先にピットインしていたライバルの猛追を受けるもこれを凌ぎ切り、2番手で後半戦へ。そして、キャシディはそのポジションを最後まで守り切って2位でチェッカー。タイトルを争う山本が5位でチェッカーを受けたことで、キャシディが逆転でのシリーズチャンピオン獲得を果たしました。

 関口は15番手スタートから11ポジションアップの4位、最後尾20番手からスタートした石浦は14ポジションとアップの6位と、ともに大きく順位を上げてのポイントフィニッシュ。平川も12番手スタートから8位でポイントを獲得しました。

 キャシディはスーパーフォーミュラ参戦3年目にして悲願のタイトル獲得。トヨタにとっては2017年の石浦以来、1シーズンぶりのタイトル奪還となりました。国内トップフォーミュラでの外国人ドライバーチャンピオンは、2011年のアンドレ・ロッテラー以来(当時はフォーミュラ・ニッポン)で、キャシディはスーパーフォーミュラとなってからは初の外国人チャンピオン、そして新型車両SF19での最初のチャンピオンにも輝きました。

■コメント

VANTELIN TEAM TOM’S 37号車 ニック・キャシディ

「何と言って良いか、言葉が出ません。ピットに帰ってくるまで、ずっと泣いていて、無線でも何を言っていたか分かりません」

「タフなシーズンでした。我々はつねに最速ではありませんでしたが、素晴らしいチームとともにレースで強さを見せ、それが結果に繋がりました」

「これで私自身、日本で3つのタイトルを獲得することができましたが、そのすべてがトムスチームとともに得たもので、彼らは家族のような存在です。その彼らのためにも、チャンピオンを獲得できて本当に良かったです。ずっと応援してくれたファンの皆さまにも感謝しています」

2019年全日本スーパーフォーミュラ選手権のドライバーチャンピオンを獲得したニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)
2019年全日本スーパーフォーミュラ選手権のドライバーチャンピオンを獲得したニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)
関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
予選20番手から6位まで挽回したみせた石浦宏明(JMS P. MU/CERUMO・INGING)
予選20番手から6位まで挽回したみせた石浦宏明(JMS P. MU/CERUMO・INGING)


関連のニュース