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次チェカ:大湯選手にとってはやはり、チームメイトであり、ホンダを代表するドライバーの山本尚貴選手との関係が気になるところですが、山本選手の印象を教えてください。

大湯:そうですね。まずは山本選手がNAKAJIMA RACINGにかなり久しぶりに帰ってくることとなりまして、当時とはチームメンバーもかなり違うなか、いきなりチームに溶け込んで、すぐにチームのマシンにも慣れて、パフォーマンスを出していたという部分で、本当にすごいなと思います。そして、レースごとでも毎戦、勝つことであったり、そしてシーズンを通してタイトルを獲ることに対する姿勢はいつもすごいなと。

次チェカ:山本選手とエンジニアとのやりとりはどんな感じかな? 新しく加藤祐樹エンジニアと組むことになったけど、富士と鈴鹿の合同テストでふたりは結構話していた感じ?

大湯:かなり入念に話していましたね。結構やっていることが細かくて。僕はどちらかというとエンジニアさんに『お願いします!』ってお任せする感じですけど、山本選手は細かく打ち合わせて進めていますね。

次チェカ:全部自分で管理するみたいな?

大湯:そうですね。山本選手もエンジニアのように考えて進めている。エンジニアとエンジニアがクルマについて話をしているような、そういったレベルですね。

次チェカ:坪井選手にとっては、トヨタを代表する平川亮選手の印象についてどうですか?

坪井:いやぁ、速すぎですよね(笑)。

次チェカ:今年のスーパーGTではクルマは違うけど、同じTOM’Sでチームメイトになりましたが、話はした?

坪井:はい。話はしています。もともと僕も平川選手も口数が多い方ではないのですけど、彼が速いのは昔から知っているので、SFで速くても当然、というわけではないですが、どこのサーキットに行っても平川選手は速いですね。去年は不運とかいろいろありましたけど、それがなかったらタイトルを獲得していてもおかしくはないと思っていました。同じトヨタ勢としては、なかなかハードルの高い強敵ですね。

坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)
坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)

■エースドライバーの存在

次チェカ:ふたりは今後、メーカーを代表するドライバーになっていくと思いますが、メーカーを代表するエースドライバーとはどのような存在だと思う? 坪井選手は自分がトヨタを代表する、メーカーを背負う存在となるイメージはありますか?

坪井:僕はそういう存在になるのが目標です。やはりホンダでいえば山本選手のように、絶対的な信頼を置かれるドライバーはどこに行っても強いですし、自分もそういったドライバーにならないといけない。その立場になれば毎年のシートの不安もなく、ドライバーとしてその先も長いと思うので(笑)。誰もが『トヨタといえば坪井』という風にすぐに名前が上がるように、今頑張らければいけないなと思います。

次チェカ:先ほど山本選手がエンジニア同士で喋っているようだって大湯選手も言っていたけど、坪井選手もそういう進め方にならないといけないと思う?

坪井:そうですね。セッティングされた車両には自分が乗るので、最終的には細かいところも自分で決定するのが一番だと思っています。僕は去年、石浦選手とチームメイトでしたが、石浦選手もエンジニアに近いタイプだったので、それを見て育ってきました。僕も細かくセットアップを聞きながらやっているので、今は結構、理解が進んできたかなと思います。

次チェカ:大湯選手はどうかな? 山本選手を近くで見ていると思うけど。

大湯:もちろん、いずれはメーカーを代表するドライバーになりたいです。でも、それよりも僕はドライビングを極めたドライバーになりたいですね。

次チェカ:自分の速さを磨くということだけに集中したいという感じだね。

大湯:そうですね。

次チェカ:じゃぁ、クルマのこととかもあまり考えずに?

大湯:いや、もちろん、考えていますよ!

(一同爆笑)

大湯:考えてはいるのですけど、一番は与えられたクルマで、ラリーでもドリフトでもなんでも極めて、高い次元で乗れるドライバーになるのが僕の目標です。

次チェカ:それは面白いね。ドリフトもするの?

大湯:できます!

次チェカ:いいねぇ(笑)。

大湯:次生さんとも是非、一緒にドリフトしたいです。

次チェカ:意外なところで共通点があるみたいだね(笑)。僕もドリフト結構、好きだから。

大湯:はい、隠れて(次生選手のアップしたドリフト動画)よく見てます。

次チェカ:そう、備北ハイランドサーキットとか行ったりしてね。壁向かって振ったりして。あんな感じでできるの?

大湯:あの領域はやったことがないのでわからないですけど、挑戦したいですね。

次チェカ:面白いね。たしかに、プロドライバーだったらどんなことでも負けたくないというのはあるよね。坪井選手はドリフトは?

坪井:ドリフトの経験はないですね。あまり興味もないです(笑)。

次チェカ:それはそれでシンプルでいいね。

大湯:若手でドリフトやっているのは僕ぐらいじゃないですかね。

次チェカ:そうだよね。GT500クラスに乗っているドライバーの中では僕だけだと思っていたよ。大湯選手がドリフトやっているのは初めて知った。

大湯:隠れてやっているので(笑)。

次チェカ:それもレースに向けての練習のためにやっているんだよね。

大湯:そうですね。

次チェカ:本当に小暮選手との共通点が多いよね……。

大湯:僕はレースを見るのがあまり得意じゃなくて、クルマに乗るのが好きなタイプなので。

次チェカ:わかるなぁ。僕もクルマに乗るのがすごく好きだからオフの日にスポーツ走行に行ったりもする。

大湯:ですので、電車での移動とかも嫌なんですよね。

坪井:僕は移動の際の運転は嫌いです。できれば公共交通機関を使いたいです(笑)。

(一同大爆笑)

大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)
大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)

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