B-Max Racing Team　2022スーパーフォーミュラ第9戦＆第10戦鈴鹿　レースレポート

流れを掴めなかった2022シーズン、来季に雪辱を誓う

　B-Max Racing Team（SFチーム代表：宮田雅史）は、10月29〜30日、鈴鹿サーキットで行われた全日本スーパーフォーミュラ選手権第9、10戦に参戦し、思い描いていた結果は得られませんでしたが、2022シーズンのSFシリーズ全日程を終えました。

　いよいよシリーズも最終大会を迎えました。週の初めには活動の拠点である綾瀬市との連携協力を発表。「AYASE PRIDE」のロゴを掲げてのレースとなったこともあり、来季に繋がる好成績を挙げるべくチーム一丸となって臨みました。しかしながら、結果は第9戦17位、第10戦リタイアと望んだリザルトを残すことはできませんでした。

　今シーズンを振り返ると、強烈なインパクトを残した第3戦での優勝で引き寄せた流れに乗ることができず、歯車の噛み合わないレースが続いてしまいました。この経験を糧に来季に巻き返しを図るべく、シーズンオフにしっかり態勢を整えます。

　今シーズン、ご支援、ご協力をいただいた皆さま、また応援いただいた多くのファンの方に感謝いたします。ありがとうございました。

■第9戦（10月29日（土）決勝：午後2時30分〜31周）

　金曜日のフリー走行から、出口の見えない迷路に入り込んでしまったような状態でタイムが伸びず、マシンをアジャストして臨んだ予選もQ2進出を果たすことはできませんでした。

　15番グリッドからのスタートとなった決勝も、松下選手が得意とするスタートに失敗し、大きくポジションを落とした位置からの追い上げを強いられることになりました。それでも、決勝でのマシンの操縦性はかなり改善されており、16周目のピットインを挟んで粘り強く走り続け、17位でフィニッシュしました。18周目に記録したベストタイムは上位グループと比較しても遜色なく、予選が悔やまれるレースでした。

■第10戦（10月30日（日）決勝：午後2時30分〜31周）

　前日の挽回を期して臨んだ予選でしたが、他の選手が前日の予選タイムを大きく更新するなか、松下選手は僅かなタイムアップにとどまり、またしてもQ2進出は叶いませんでした。決勝は、ポジションをキープして後方集団のなかでのレースとなり、活路を見出すために規定で許される10周目に即座にピットイン。しかし、同様の作戦を取ったチームが多く、渋滞するピットロードにも阻まれ、順位を上げることはできませんでした。

　それでも1つでもポジションを上げるべく、12周目のシケインで前車のアウトから果敢に仕掛けて並びかけますが、スペースを遮られる形で接触。松下選手はコースオフし、アウト側のバリアにクラッシュ。ここでレースを終えることになりました。

■コメント
チーム監督：本山哲

「初優勝の地、鈴鹿ということもあって期待をして臨みましたが、ドライバーもチームも、自信を持って過ごす事が出来ない週末になってしまいました」

「最後の接触に関しては、どちらが悪いということはなくレーシングアクシデントですが、流れを掴めないまま終わってしまいました。またリセットしてシーズンオフのテスト、そして来シーズンに臨みたいと思います」

「今シーズン、念願の優勝を遂げたことはチームにとって大きな前進でした。来季に向け、継続して上位を走ることができるチームになるよう、力をつけていきたいと思います。今シーズン応援いただいたすべての方に感謝いたします。ありがとうございました」

■チーフエンジニア：田坂泰啓

「土曜日の予選は、修正し難い問題を抱えていたということもあって結果はよくありませんでした。決勝はクルマに対するドライバーの感触もペースも良かったのですが、やはりあの位置からのスタートではクルマのパフォーマンスを十分に生かすことができませんでした」

「日曜日は、土曜日のセッティングをベースに組み立てましたが、予選結果に結びつけることができませんでした。原因はいくつか想定していて把握はしています。決勝はスタート直前まで調整をして、ドライバーも格段に良くなったとコメントしていましたが、オーバーテイクシステムが上手く作動しないというトラブルもあり、最後はあぁいう形で終わってしまったのは残念でした。ただ、結果はまったく出ていませんが、試したことは蓄積できましたので、これは必ず来季に繋がると思っています」

■ドライバー：松下信治選手

「クルマのパフォーマンスがなく、予選で前にいけないことが2日とも続いてしまい、成長することができなかった週末でした。クルマを仕上げるという点においては、まだ力不足な点もあると感じています。今シーズンは結局、雨のレースでしかパフォーマンスを発揮できなかったことは残念でした。もっと暴れたかったというのが本音です。でも、あの優勝のおかげもあって、多くの方に熱い応援をいただきました。それは今年僕が得た大きな財産です。引き続き応援をよろしくお願いします」