一方、序盤からペース良く周回していた坪井も、アンダーカットで逆転を狙ってきたローソンの先行を許すことになった。それでも25周目にタイヤ交換し、フレッシュタイヤを手に入れて以降はファステストラップも記録し、ローソンに接近。0.3秒後方まで迫り、オーバーテイクシステムを使えば逆転できそうな範囲に来たところで、セーフティカー(SC)が出てしまった。

 仮にSCが導入されずにレースが続いていたら……。そんな仮説を立てて聞いてみると「多分、抜けたかなという感じはありました」と坪井は即答した。

「向こうもだいぶタイヤがタレていて、トラクションがかかっていなかったので、多分抜けたのかなと思います。(ローソンを)抜ければ、莉朋はアウトラップで(ポジションが)下がるので、チャンスがあるなと思っていました。なので……本当に、あのタイミングでSCが入ったのは、残念です」

 レース後は終始悔しい表情をみせていた坪井。阪口同様、「レースペースが足りなかったですね」と、決勝でトップ争いを勝ち抜く上で、自分たちの課題を冷静に分析している様子だった。

3位表彰台に登った坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)
3位表彰台に登った坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)

■課題のレースペースは「本当に少しのこと」と立川監督

 レース後、立川祐路監督はピットの裏で、一段と悔しそうな表情をみせていた。

「スタートから序盤は、非常に良い展開だったんですけど、その後はロングランのペース、タイヤがキツくなってきた時のペースが、もうひとつ足りなかったのかなという感じでした。それが結果に影響してしまったのかなと思います。その辺はライバル勢の方が、今日は上でしたね」

「(もしSCが出ていなければ)どうなっていたか分からないですけど、リスタートしても、ローソンが早めにタイヤを換えているわりには、ペースがあまり落ちなかったので……速かったですね」

 ただ、昨年までの状況を考えると、チームの状況が好転しているのは確か。立川監督も「スタートのポジションを考えると、残念な結果なんです。でも、3位で残念と思える今のチームは、逆に言えば良い状況だと思います」と、前向きに捉えていた。

「(現状の課題は)やはりレースペースですね。ロングランをもう少し……本当に少しのことなんですけどね。それが響くので、そこを改善しつつ、次に行きたいです。坪井に関しては開幕戦こそ接触されてリタイアでしたけど、その後は表彰台圏内のレースが続いているので、必ずチャンスはあると思っています。次はリベンジですね」

 前日の予選後から一転して、どんよりとした雰囲気となってしまったP.MU/CERUMO・INGINGだが、坪井は首位から11ポイント差のランキング3番手につけるなど、今後もトップ争いの一角として定着していく可能性は充分にありそうだ。

レース序盤、ワン・ツー体制を築いた(P.MU/CERUMO・INGING)の坪井翔と阪口晴南
レース序盤、ワン・ツー体制を築いた(P.MU/CERUMO・INGING)の坪井翔と阪口晴南

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