「スタート前の接触はモニターのリプレイでしか見ていなくて、詳細はドライバーのふたりに聞かないと分からないですけど、たとえロニーが悪かったとしても、タイトルがかかっている我々のクルマがスタート前に傷つくことで、我々にポジティブになることは何もない。そういう見方で考えると、ものすごく残念でした」

 今回のレースでは同じくタイトル候補だったau TOM’S LC500がレース序盤にGT300マシンの接触を受け、戦線を離脱するアクシデントも起きていた。

 たとえどんなに相手に非があっても、それで自分自身が被害を被って結果が出せなければ、スーパーGTにおいては自分のミスになってしまう。チームスポーツでもあるスーパーGTにおけるドライバーの役割は何よりもまず、どんな危機も事前に回避し、コース上で生き残って戦い続けることが大前提となる。

 特に、それがタイトルが懸かった一戦ならば、なおさらだ。

 何度もタイトル争いを演じ、そして3度のチャンピオンに輝いた実績と経験を持つ『ミスターGT』の寿一監督だけに、その言葉にも重みがある。

「今シーズンは負けましたし、タイトルも獲れていませんけど、我々のやり方が間違っていなかったとは思いますし、その中で2年連続タイトル争いができていることにはチームのみんなの頑張りに感謝していますけど、同時に、現状としてはタイトル獲得までには力不足で、ミスもしている。そこはまだまだだということも忘れてはいけないと思っています」と今シーズンを振り返る寿一監督。

 メーカーの意地、そして多くのスポンサーにチームメイト……それらすべてを背負って戦うスーパーGTならではの難しさ、そしてタイトル争いのプレッシャー。目には見えないスーパーGTのさまざまな要素が、まさにスタート直前の最終ビクトリーコーナーの2台の接触に凝縮されていたように感じた。

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