■ファン垂涎の歴代GT-Rたちが勢揃い
午後になると、こちらも恒例の『NISMO GP』が行われた。スーパーGT500クラス、そしてGT300、スーパー耐久、そしてブランパンGT・エンデュランスシリーズに参戦していたニッサンGT-RニスモGT3という最新マシンが登場。コース上では各クラスの車両が激しいポジション争いを見せたが、ここで“大暴れ”したのはMOTUL AUTECH GT-Rのロニー・クインタレッリ。最終コーナーの立ち上がりでは、レース時では絶対にあり得ない、意図したドリフト走行を披露。結局、ピットイン時のタイムロスも最小限にとどめ、MOTUL AUTECH GT-Rが勝利を飾った。
『レジェンドドライバーサイン会』や『ピットウォーク』を経て、イベントはいよいよ佳境へ。「20回目にふさわしいコンテンツ」を目指し行われた『CRAFT SPORT presents RACING GT-R HERITAGE RUN』が、走行イベントの最後を飾った。
これは、その名のとおり歴代のレーシング仕様GT-Rが一堂に会し、近年の車両から、90年代のル・マン仕様やグループA仕様が当時のドライバーたちの手により快走するというもの。特にグループAの人気は高く、カルソニックGT-R、STPタイサンGT-Rに加え、プライベーターとして唯一自社メンテナンスのエンジンを搭載し、93年には1勝を得たHKSスカイラインもコースに姿を現した。
最後はGT-Rの第一世代となるGC10型『ハコスカGT-R』と、実戦には投入されず「幻のGT-R」と呼ばれた『ケンメリGT-R』がコースへ。高橋国光、北野元、長谷見監督のドライビングによって心地よい直列6気筒サウンドをサーキットに響かせた。
■「来季この場所で皆さんと喜びを分かち合いたい」
そしていよいよグランドフィナーレへ。全日本F3選手権でチャンピオンを獲得した高星明誠の表彰に始まり、スペシャルゲストドライバーたちへの花束の贈呈も行われた。続いて登場した片桐隆夫ニスモCEOは、「マシンの競争力確保に苦しんだ一年でしたが、来年につながる“力”を確認できました。悔しさを糧にライバルに負けないクルマを作り、1年後にこの場所で皆さんと喜びを分かち合いたいと思います」とコメントした。
さらに、新たなチャレンジとして「来年12月から、フォーミュラEという将来につながる挑戦も始まり、ニッサン/ニスモとして全力をあげて頑張っていくので、ぜひ応援を宜しくお願いします」と活躍を誓い、イベントを締めくくった。







