その考え方を推し進めると、RC Fとは反転して84kgで3番グリッドを獲得したMOTULの好パフォーマンスもある程度、理解できる。もちろん、MOTULのロニー・クインタレッリが「パーフェクトなアタックだった」と話すように、ドライバーがその性能を出し切ったからこそのタイムであることも確かだが、それを支えたのが大きなダウンフォースだったのではないか。

 ロードラッグ仕様ながらダウンフォースがライバルに比べて豊富なGT-Rはリヤウイングを寝かせることができ、直線速度も上げられる。タイヤもミシュランとメーカーが異なるが、大きな荷重があればきちんと性能を発揮させやすい。また、ダウンフォースによって強いグリップが得られるため、予選一発のアタックであれば84kgでも1周ならば数字ほどの差にはならないのかもしれない。

 明日の決勝はよほどのアクシデントがないかぎり、フロントロウの2台が逃げる展開で優勝を争い、GT-Rの今季4勝目が堅い展開になる。カルソニックとS Road MOLA GT-Rのどちらが勝つのか、タイヤ、そしてドライバーの勝負になることは明らかだ。

前回SUGOに続き、ダークホース的な存在の ADVAN GT-R。近藤監督と佐々木がまた魅せるか。
前回SUGOに続き、ダークホース的な存在の ADVAN GT-R。近藤監督と佐々木がまた魅せるか。

 その優勝争いと同じくらい、大きな見どころとなりそうなのが、3位表彰台争い。84kgのウエイトハンデと満タンのガソリンで、かつてなくクルマが重い3番グリッドのMOTULと、前回のSUGOから投入された2基目のエンジンの評判が高いNSX陣営、そして高温下でもっともタイヤのパフォーマンスが高いヨコハマ勢から、6番グリッドのフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R、8番グリッドのWedsSport ADVAN RC Fが一団となって表彰台を争う展開になりそうだ。

路面温度50℃を越える今回の予選で好パフォーマンスを見せたヨコハマタイヤ
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