レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

スーパーGT ニュース

投稿日: 2016.09.12 13:21

#31 TOYOTA PRIUS apr GT スーパーGT第6戦鈴鹿 レースレポート

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


スーパーGT | #31 TOYOTA PRIUS apr GT スーパーGT第6戦鈴鹿 レースレポート

決勝日・ウォームアップ走行  8月28日(日)11:08~11:28
 日曜日は天候が一転して、朝からあいにくの雨模様。しかし、今回は早朝にフリー走行が行われず、代わりにスタート進行の開始と同時に行われる、ウォームアップ走行が8分間から20分間に延長されていた。すでに雨は上がっていたものの、路面はしっかりまだ濡れたままだったため、ウェットタイヤを装着して「#31 TOYOTA PRIUS apr GT」は中山選手のドライブでコースイン。計測2周目には2分10秒768をマークして3番手につけることになった。中山選手は3周の計測の後、ピットに戻って嵯峨選手にバトンタッチ。1周のみの計測だったものの、無事最終チェックを完了することとなった。

決勝レース(173周) 12:30~
 夏休み最後の週末を楽しもうと、詰めかけた大観衆が見守る中で、グリッド上では各チームが頭を抱えていた。すでに雨は完全に上がっており、路面は回復傾向にあったから、タイヤをどうするか。ただ、日曜日の天気は極めて不安定で、すでに青空が見えていたが、いつ崩れてもおかしくはなかった。スタートから間もなく降ってくる可能性がないわけでもないことから、ほぼ全車がドライタイヤに改める中、「#31 TOYOTA PRIUS apr GT」は頑なにウェットタイヤを貫いた。

 今回もスタートを担当するのは嵯峨選手。フォーメーションラップの前に三重県警のパトカーによるパレードランが行われるが、その時路面を見れば、レコードラインはもう乾いていた。よぎる一抹の不安……。スタートダッシュの良かった嵯峨選手は、1コーナーでトップをアウトからかわそうとするが逆転ならず。それどころか、スプーンで1台、戻ってきたストレートであっさりと抜かれた後、次の周には21番手にまで後退。これではもはや堪らずと、3周終了時にピットに戻ってドライタイヤに交換、併せて中山選手への交代を早々と行うこととなった。

 幸い「#31 TOYOTA PRIUS apr GT」は燃費に優れるため、今回は5回のドライバー交代を伴うピットストップが義務づけられていたが、4回+ショートでも十分走りきれる計算だった。ほぼ最後尾まで後退したものの、視界が開けた状態でトップグループに遜色ないタイムで、周回を重ねていくこととなる。そればかりか、他とは明らかに異なるタイミングでドライバー交代を行えたことで、ピットでの混乱も避けられるように。

 2番手にまで浮上した36周目に再び嵯峨選手が乗り込み、68周目からは再び中山選手が。ドライバー交代のたびに順位は落とすが、徐々にトップとのギャップは縮まっていく。そして3時間を間もなく迎えようという頃、2コーナーでクラッシュした車両を回収するため、83周目から4周にわたってセーフティカーランが。この時、「#31 TOYOTA PRIUS apr GT」は8番手につけており、トップと同一周回で走っていたのは後続の1台のみ。つまり、優勝の権利を持つのは、事実上9台に絞られ、しっかりその中に加わったのである。

 このSCランで燃費がさらに稼げたこともあり、中山選手はトップにも躍り出た102周目、ようやくピットに戻ってくる。嵯峨選手は8番手コースに戻るが、残るピットストップはもう1回だけ。これに対して、ライバルは2回残していたから、さらに順位を上げるのは確実だった。時おり降る雨にも足を引っ張られることなく、それどころか好機として順位を上げることにも成功。そして、132周目には最後のピットインを行い、嵯峨選手から中山選手へ着実にドライバーチェンジ。全車が交代を済ますと中山選手は3番手に立っていた。

 この時点で2番手との差は約8秒、これが一時は少しずつ広がっていたが、ゴールまであと6周となったところで、突然今までにはなく強い雨が降ってくる。すると中山選手が2番手とのギャップを秒単位で上回るようになり、どんどん差が詰まって行く!159周目には真後ろまで追い付き。そして1コーナーで並んでS字でパス。土壇場の大逆転を果たすこととなり、「#31 TOYOTA PRIUS apr GT」は2位でゴールすることとなった。

 18ポイントの大量得点となったことで、ドライバーランキングで2位に浮上。これを弾みに続くタイ、そしてもてぎの最終2連戦も、豪速で駆け抜けてくれることを祈りたい。


関連のニュース